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長月タケオ選「中高年の性告白」第46回 東京都在住I・Mさん(60歳)の告白【酒乱女の異常戯に耐えた同棲生活】

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長

【酒乱女の異常戯に耐えた同棲生活】

I・M 60歳 東京都在住

40歳のとき離婚した。別れた理由はわたしの借金で、事業に失敗してたまった金額は1000万円。迷惑がかからないよう籍を抜いて自己破産し、ほとぼりが冷めたころを見計らってもとに戻そうと考えていた。だが別に暮らして1年もたたない間に、女房に男ができた。

相手は28歳の独身だという。女房は同い年だったので、ちょうどひとまわり離れていることになる。世の中には年上の女が好き、しかもかなり上がいいという酔狂なヤツが存在すると噂に聞いていたが、物好きにもほどがある。

女房は別段、美人であるとか色気があるとか、そんなタイプではない。一人娘を産んでいるので身体の線も崩れている。それに借金まみれの生活で苦労をし、安物の化粧品で素顔をかくしていたから、肌も荒れている。唯一女としての魅力が残っているといえば、舌足らずの声と目のパッチリとした童顔ぐらいのものだろうか。

多少の嫉妬もふくまれてはいるが、そんな女がいいというのなら遠慮せずに持っていけ、という気分だった。もちろんわたしに、偉そうなことをいったり、あきらめさせたりする権利はないのだが。

娘は小学校3年で、女房が引き取った。男と女の間柄だから、ほれてしまえばアバタもエクボ。しばらくは仲良くやっているだろうが、子どもはそうはいかない。たがいの仲をメチャクチャにして引き裂いてくれれば呵呵大笑、と考えていたが予想ははずれ、まるで歳の離れた兄ができたかのように懐いているらしい。

つまりわたしはその男に、女房と娘の両方をうばわれたことになる。

しばらくは落胆し、酒ばっかり飲んで暮らしていた。仕事にも就かず、移り住んだ安アパートから1歩も出ずに過ごしていた。そんな様子をどこでどうかぎつけたのか、ある日父親がたずねてきた。

わたしは父が28歳の時に生まれた子どもなので、当時68歳。まだまだかくしゃくとしていて、年金と貯えで金には不自由していなかった。

「どうだ、今度、会社をおこすんだが手伝わないか」

「だれが?」

「オレに決まってるだろ」

「親父が?」

驚いたのも無理はない。長いサラリーマン生活を終え、悠々自適の生活を送っていたはずだ。しかし、親父いわく、家でくすぼっていては老けるのが早くなる、そこでむかしの友人を集め、それぞれの知識と経験を活かし、事業をはじめるらしい。

「けどな、みんなサラリーマンあがりだから経営がわからない。お前は一応、社長の身分だったわけだ。そこで、経営のノウハウを教えてもらいたいんだ」

頑固者の仕事男で、いい成績をとっても、描いた絵が賞をとっても、高校、大学に合格しても、ほめてもらった記憶のない父親だった。そんな父がわたしを必要とし、助け出そうとしてくれる。

わたしは涙を流し、父親の求めに応じた。

人生の再スタートを切ったわたしは、年上ばかりの従業員をたばね、実質的には経営のトップを務めていた。二の轍を踏まないように、慎重の上にも慎重を重ねた会社経営を心がけ、おかげで未曾有の不況にもかかわらず、業績はあがり、2年で黒字経営に押しあげた。

そんなこんなで10年が過ぎ、わたしは50の齢となっていた。父や父の友人たちと立ちあげた会社を維持していくだけの毎日だったが、軌道に乗って安定してくると、それまで感じることのなかった寂しさがボディーブローのように効いてくる。

別れた女房とは、まったく顔を合わせていない。娘も連絡を寄こさない。仕事、仕事で女性と知り合うきっかけをなくし、また二度と結婚なんてごめんだと思っていた。しかし、夜に仕事を終えて明りのついていない部屋のドアを開ける瞬間、たまった洗濯物を洗いベランダに干している時間、たまの休みだというのに掃除機を手に部屋をとぼとぼめぐっているあいだ、たまらない寂寞がわたしに襲いかかってくる。

「このままじゃ、あのころと同じになってしまう」

酒ばかり飲んで世間を恨んでいたころ、いっそ命を絶ってしまおうかと鬱々していたころ。うまくもない酒の味と、かび臭く湿ったアパートの空間がありありとよもがえってくる。

「なんとかしなきゃ」

とりあえず女だ。わたしは思う。結婚しなくてもいい、寂しいときにすぐ呼び出せる関係がいい。いや、相手が望むのなら一緒になってもいい。

そう考えたわたしは、とりあえず繁華街に出て、手近なところで相手を探すことにしたのだった。

社長ではなかったものの、それなりの地位にあったのでカネはある。しかも、仕事に没頭していたので使う暇はなく、家族もいないので貯金もある。仕事を失い、悶々とした日からの脱却が1回目の再スタートだとすると、新しい女を見つけ出す今日は2度目の再スタートだ。

そういうふうに考えながら、わたしは意気揚々と繁華街を歩いていた。けれど、遊びなれないわたしは、どの店に入っていいのかわからない。仕方なく、以前接待で招待してもらったクラブに入った。

ボトルを入れ、ホステスをはべらせ、ソコソコいい気分になり、50男にも釣り合いそうな女をそれとなくさそってみたが、一見の客には簡単になびかない。

「かよってくれたら考えてあげる」

そううまくいなされ、勘定を頼むと目が飛び出るような値段。

「こんな店、2度と来るか!」

わたしはそう吐き捨て、次の日も、その次の日も違う店を物色した。

しかし女のセリフはどこも一緒。たまにアフターへ誘い出しても、さんざん飲み食いして、ハイ、さようなら。

「どいつもこいつも、バカにしやがって」

わたしは憤まんやるかたない気分で、それでも夜ごとの寂しさに耐え切れず、街を徘徊する。安酒場とか場末のスナックの女なら簡単に落とせるかも知れない、と考えるが、ボッタクリが恐くてドアを開けることができない。

わたしは徒労と散財にこり、街に出るのをやめようと考えていた。

「結婚相談所にでも登録するか」

けれど、心の奥のどこかで、「結婚」という2文字にちゅうちょをおぼえる。

女は便利でかわいくて、気の向いたときだけ相手をしてくれればいい。それ以上の感情を抱いても、裏切られるのが関の山。

「浮気だの、義務だの、権利だの。ややこしいのはもうごめんだ」

そんなことを考えながらふらふら歩いていると、雑居ビルの物陰で嘔吐している女の姿が見えた。いつもなら気にせず通り過ぎるところだが、わたしはなんとなく気にかかり、その女の様子をながめていた。

ぼんやりたたずんでいると、酔っ払いがわたしぶつかってきた。その勢いで足もとがよろけ、ビルの陰にわたしも吸い込まれてしまった。

「あ……」

気づいたときには、女の吐しゃ物のすぐそばに腰をおろしていた。女は顔をあげ、わたしを不思議そうな表情で見る。

「なんか用?」

わたしはつぶやく女の顔を見る。髪は乱れ、化粧ははげているが、涼しい面影の美人だった。

「いや、別に」

「なんか用?」

「だから、別に」

「アタシになんか用かって聞いてんだよ!」

女は、酔いに任せてわたしにからんできた。呂律はまわらず、壁に手をついて身体を支えるのが精いっぱいの様子だ。

「なんだよ、アンタ、なんだよ」

「わたしは別に」

「だから答えてよ。アンタ、だれ? アタシになんか用なの?」

女の言葉は支離滅裂だった。わたしはあきれてその場を立ち去ろうとしたが、女はいきなりしなだれかかってきた。

「ねえ、どこにも行かないでよ。アタシを一人にしないで」

そういいながら泣き出す女。わたしは困惑し、放っておくこともできず、仕方なくその女をかかえてタクシーをひろうのだった。

本当は家に送り届けるつもりだった。けれど女は車に乗るとすぐに昏睡してしまい、わたしは自分のマンションに連れて帰った。

酔っ払って意識のない女を襲うほど、わたしは卑劣な男ではない。女をソファーに横たわらせ、わたしはベッドに転がった。

どれくらい時間が過ぎただろう。わたしは異様な雰囲気に目をさましてしまった。寝ぼけまなこで部屋の中を見まわすと、女が起きあがってさめざめと泣いていた。

「どうした?」

「こわい」

「え?」

「こわい、寂しい、お願い、なぐさめて」

「いや、そんなこといわれても」

「お願い、こっちへ来て」

わたしは言われるまま、女のそばに近寄った。すると、女はいきなりわたしに抱きいてきたのである。

「さびしいの、こわいの、一人はきらい」

久しぶりに感じる女体のやわらかさ。薄暗がりの中で見る女の表情は妖しく、麗しくもある。

切れ長の目もとに、すっと通った鼻筋、厚みのある唇、そして乱れた胸もとからかいま見える乳房のふくらみと谷間。

わたしは女の顔を見た。女は涙をためた目を閉じる。わたしはそのまま唇を重ね、ソファーで抱き合ったのだった。

それから、彼女とわたしの奇妙な生活がはじまった。

女の名前は由紀子。歳は36歳。わかっているのはそれだけ。いままで何をしていたのか、何をして食べてきたのか、どこで生まれたのか、どこで暮らしていたのか、一切教えてくれない。ただ、わたしの部屋で寝泊りし、たまには外出し、2、3日帰ってこなかったと思うと、ある日突然舞い戻ってくる。

主婦の経験があるのか、掃除洗濯はこまめにしてくれるが、料理はまったくダメ。そんな由起子だが、仕事を終えてマンションの前に立ち、部屋に電気がついているのを見るとほっとする。

「こんな気分を味わうのは何年ぶりだろう」

そんなことを思いながら、由紀子が部屋に帰ってくるのを楽しみにする日々を過ごしていた。

きちんとした服を着て、きちんと化粧をし、髪の毛も整えれば、由紀子はかなりの美形だった。いままで水商売をこなしてきたのかもしれない。素人臭さのない、凛とした気品がそなわっている。そのうえ、ベッド上での技もたくみである。

白い肌に豊満な乳房。腰は締まり、尻の出具合や形もいい。なんといっても、一度咥え込んだら離さず、根もとまで飲み込んで吸い込みながら舌を絡めてくる口戯は絶妙だ。

わたしは久方ぶりに味わう柔肌とあたえられる愛撫、そして突き入れたときのぬめりと圧力、喘ぎ悶える表情と声を堪能していた。

だが、出会ったときがそうであったように、由紀子の酒癖は悪かった。外で飲んで酔っ払い、警察の世話になったこともある。そのたびにわたしが身元引受人となり、彼女をかついで戻ってくる。

仕事で家を開けると、数日で部屋の中は空き瓶や空き缶が山積みになっている。酔っ払うとわけのわからないことを口走り、ときには暴力を振るい、嘔吐し、たまには失禁もする。

「おいおい、頼むよ」

「なによ。命令すんじゃないよ」

「いや、それでも」

「なんだよ、アタシのおしっこが汚いとでもいうの」

「汚いよ、当たり前だろ」

「なんだってぇ、じゃあ、ウンコもしてやる」

「バカ! やめろ!」

「じゃあ、おしっこ汚くないって言え」

「汚くないよ、由紀子のおしっこは汚くない」

「じゃあ、飲め」

「え?」

「飲めよ。飲まないとウンコ……」

尿で濡れたパンティをおろし、由紀子は腰をかがめる。

「やめろ!」

「じゃあ、飲め」

わたしは仕方なく、しゃがんだ由紀子の股ぐらに顔を寄せ、吐き出される小水を受け止めるのだった。

またあるときは、真っ裸になって部屋を飛び出したこともある。理由は忘れた。いちいちおぼえていては、彼女の奇行に付き合えない。あまりにひどくなると、わたしも飲んで酔っ払った。すると、酔ったわたしを見て、由紀子が逆に冷静になってくれる。

「やめなよ、飲みすぎだよ」

「飲まないと、お前の相手が務まるか」

「わかった、もう飲まないから」

しらふのときには従順でかわいく、着かざればうっとりするほどの華麗さを見せつけてくれる。

そんな由紀子を全裸にむき、抱きしめ、つらぬき通す。最初はわたしが上から、そして由紀子が馬乗りになって舞い躍る。

乳房に吸いつき、とがった乳首を舐め、乳肉をわしづかみにして揉む。そそり立つ一物は由紀子の膣壷をかくはんし、奥まで突く。

由紀子は表情をゆがめ、愛らしさのある声をあげ、身をしならせる。部分はあふれ出た蜜で濡れそぼり、白い肌が桜色に染まって芳香を放つ。

上になり、横になり、背後から攻め、一度射精しても由紀子は得意の口技でよみがえらせてくれ、再度をねだる。

まさに絶品の女。ただしそれは、酒に溺れないときだけだ。

飲んだときの奇行は収まりを見せず、寝ているわたしの首を絞めたり、尻の穴に歯ブラシを突っ込んだり、勃起させた一物にかみついたりしはじめた。そして失禁し、わたしに無理やり飲ませる。

そんな日が6ヵ月続いた。

ある日、部屋に戻ると由紀子は泥酔し、失禁したまま半裸で寝そべっていた。仕事のミスでイライラしていたわたしは怒り、風呂場で由紀子の身体にシャワーを当て、服を着せると部屋から追い出した。

「酔いがさめたら帰って来い!」

けれど、そのまま由紀子は帰ってこなかった。

あれから10年経つが、いまでも由紀子のことは思い出す。わたしは独身のまま。娘は結婚し、もうすぐ子どもが生まれるという。


【選者紹介】

長月タケオ(ながつきたけお)

1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。

1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。

おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)

『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)

『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)

『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)

『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)

ほか

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