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長月タケオ選「中高年の性告白」第41回 大阪府在住H・Kさん(67歳)の告白【古女房が愛おしくなった香水の力】

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長

【古女房が愛おしくなった香水の力】

H・K 67歳 大阪府在住

27に結婚して今年で40年になる。嫁は10歳下だから、籍を入れたときは17歳。親父の経営する紡績工場に集団就職で入ってきた田舎娘だった。オレはそのころ現場の主任を任されていて、悩みの相談なんかを引き受けているうちに、深い仲になったのがなれ初めだ。

最初のころは友だち連中にもうらやましがられ、オレもそのピチピチした身体を存分に楽しんだ。それに、実家が遠いためか、オレのちょっとやそっとの浮気は目をつぶってくれた。

そのころは、まだ繊維業界も活気があって、オレは毎晩のように遊び歩いていた。けれど、親父が死んでしばらくしてから工場の業績は悪化し、またたく間に倒産してしまう。

なんの資格もないオレは職を転々とし、それでも遊びぐせがなおらない。どうにかこうにかサラリーマンとして再出発をすることが出来たけれど、生活費と遊ぶカネのためにつくったのが借金の山。仕方なく、嫁も保険の外交員として働きはじめたのは、オレが40のときだった。

内気な田舎者とばかり思っていたが、意外にもバリバリと仕事をこなし、いつしか給料も嫁のほうが多くなっていた。それからというもの、嫁はオレをバカにするようになる。もちろんアッチの方もごぶさた続き。オレも抱き飽きた古女房より、若いピチピチした女の方が好きなので、嫁が相手にしてくれないのは我慢できる。しかし、むかしと違って借金だらけのしがないサラリーマンだ。風俗に行くカネもない。50も超えるころには、単純な射精のために、頭をさげてようやく嫁に相手をしてもらうという、ぶざまなことになってしまった。

これはなんとかしなければならない。くたびれた嫁を抱くのもいやだが、そんな嫁に頭をさげるのはもっといやだ。けれど、カネのないオヤジを相手してくれる女なんて絶対にいない。ならば、とりあえず嫁で我慢しなければならない。我慢するというよりも、嫁で満足できるほどの興奮をおぼえる必要がある。

それは嫁の方も同じこと。オレが頭を下げると、恥ずかしげもなくパンツを脱いで股をひろげる。最中に声をあげるわけでもなく、身をよじらせることもない。いわゆるマグロ状態だ。そして終わると、さっさと後始末をして寝てしまう。

もう少し感情を入れてくれれば、オレの興奮も変わるだろう。少なくとも、嫁がカワイイと思えるかもしれない。そのためには、どうすればいいのか。

そんなことを思いながら会社に行くため電車に乗り込むと、オレのとなりに一人の女が立った。

オレは見るとはなしに、その顔をうかがった。歳のころなら40前後。水商売風の、ちょっと気取った女だった。

どうせなら、もっと若いお姉ちゃんがそばに立ってくれれば、今日の仕事の意欲も違うだろうに、と思ってみたが、その女からは、なんだか背筋をゾクゾクとさせる匂いが漂ってくる。

甘くて濃厚で、それでいて嫌味のない香り、まるで、風呂上りの女が抱きしめられ、興奮してきたときに立ちのぼらせるような匂い。

オレは、その匂いにムラムラしはじめる自分を知る。若いお姉ちゃんの香水にスケベな気持ちになったことはあるが、嫁とそう歳の変らない女に、こんな気分を抱くのは初めてだ。

オレは、その女がつけている香水の名前を知りたくなった。しかし、電車の中でいきなりたずねることはできないし、たずねられた方も不審に思うだろう。仕方がないので、オレはその匂いを忘れないように女が電車をおりるまで、さりげなく嗅ぎ続けることにした。

すると、オレのイチモツがむくむくと頭をもたげはじめる。ヤバいと思いつつも、匂いだけで自分がよみがえる効果に、思わずにんまりと笑みを浮かべてしまうのだった。

電車をおりると、そのまま会社に電話を入れ、遅刻する旨を告げた。午前9時前。デパートはまだ準備中だが、オレはあの匂いを忘れまいと必死になり、そわそわしながら開くのを待った。

午前10時。デパートの扉が開くと、オレは大慌てで香水売り場に駆けこんだ。そして、怪訝な表情を浮かべる店員を前に、次から次へと差し出された瓶を嗅ぎ分ける。

似ているようなものもあるが、どうも違う。それを証拠に、どの香水を嗅いでも、オレのイチモツはビクともしない。

「もっと、なんていうかな、甘くって、濃くて……」

「甘くて濃厚な香水ですか?」

「そう、男を興奮させるような」

店員はいっそう不審な表情を浮かべる。けれど、そんなことにかまっていられる余裕はない。何十種類という香水を嗅ぎ続け、オレの鼻もまひしはじめる。頼りになるのは、元気を取り戻す我がムスコだけ。

「じゃあ、これなんか…」

店員は小さな瓶に入った、どこかで見たブランドマークの入った香水を取り出した。オレはイヌのように鼻をクンクンさせて嗅ぐ。その途端、オレの息子はビクンと震えて反応を示す。

「こ、これ!」

「こちらは最近発売された新製品でして」

「これや、これもらう!」

「か、かしこまりました」

イタリアの高級ブランド製の香水は、目玉が飛び出るくらいの値段がした。あとになって知ることになるが、媚香性があるといわれているらしい。それを店員は知っていたのだろう、カネを受け取り釣りをわたすとき、笑いを必死にこらえていた。

そんなことは気にもとめず、取りあえず会社に行き、仕事をこなす。けれど、全然身に入らない。ときおりトイレに行き、そっと匂いを嗅いでみると、素直に息子は反応してくれる。

「これこれ」

オレはワクワクしはじめる。けれど、この香水を使ったからといって、あの嫁を抱く気になるのだろうか。それよりも、嫁がその気になってくれるのだろうか。疑問は残る。

「ええい、そのときはそのとき」

オレはだいじにポケットにしまい、退社時刻をいまかいまかと待ちわびるのだった。

定時きっかりに会社を飛び出し、オレは家に向かった。嫁は自分の分だけ食事を済ませ、台所でなんだか書類を広げている。

「さっさと食べて、終わったら流しへ運んどいてや」

嫁は書類から目を離さずに言う。

「なあなあ、きょうエエもんがあるんやけど」

「あと、あと」

オレは仕方なく、一人で冷えた飯を食べ、風呂につかる。嫁は、まだ書類に向かっている。とてもじゃないが、話を聞いてくれる状態じゃない。

仕方がない、きょうがなくてもあしたがあるさ、とあきらめつつ、オレは居間でビールを飲み、テレビをながめ、そのままウトウトと眠ってしまった。

どれくらい寝入っただろう。気がつくとテレビはついたまま、台所も居間も電気がついたまま。オレは嫁がまだ仕事をしているのか気になって、そっと台所をのぞいてみた。

すると、嫁は台所のテーブルでうつ伏せになって寝入っていた。久しぶりにじっくりと見る嫁の顔。苦労させ続けた結果か、歳の割には老けて見える。

それでも、むかしの面影が残り、どことなく愛らしさも漂っている。そのうえ、現役でバリバリ働いているせいか、身体にゆるみはなく、少しは垂れたものの乳房のふくらみもむかしのままだ。

オレは、風邪を引いてはいけないと、毛布をかけようとした。そのとき、ふとあの香水のことを思い出した。

いまがチャンスと考えたオレは、瓶を取り出し、嫁の鼻に近づけてみる。嫁は小さなうめき声をあげ、うっすらと目を開ける。

「なに、なんかエエ匂い」

嫁はとろんとした目でオレを見る。オレはそんな彼女を見て、自分も匂いを嗅いでみる。すると、身体がなんだか熱くなり、股間がムズムズしはじめる。そうなると不思議なもので、ただのオバハンと思っていた嫁の顔が、なんだかすごく愛らしく思えてくる。

「なに? なに嗅がせたん?」

「これや」

「なに、これ、ブランドもんやん。どないしたん?」

「いや、会社でな、部長からもろたんや、ウチのんには似合わんとかいうて」

「いややわぁ、わたしやったら似合うんかなぁ」

照れたようにほほ笑む嫁。オレは、香水の力もあってかたまらなくなり、抱きしめる。

「ちょ、ちょっと、なにすんのん」

「エエやろ、なんか、きょうのお前、たまらんほどきれいや」

「なに言うてんのん、ちょっと、やめて」

「な、ホンマ、長年連れそうてきて、こんなにかわいらしいと思たん初めてや。好きやで、大好きや」

「やめて、きょうのアンタ、おかしい」

「おかしてもかめへん」

オレはそのまま唇を重ねる。最初はイヤイヤをしていた嫁だが、次第に身体の力を抜く。

「もう、なんか変やわ、この香水嗅いだら、身体がふわーてしてくる」

「香水のせいだけか?」

「わかれへんけど……」

嫁はそう言ってうつむく。オレはその仕草にたまらなくなり、その場で押し倒し、スカートをまくりあげる。

「ちょ、ちょっと、なに……」

「エエやろ、な、エエやろ」

「そんなん、こんなとこで」

「かめへんがな、もう辛抱たまらんねん」

そのときは、真剣に嫁が愛しいと思った。その思いが通じたのか、嫁もかたくなに拒むことなく、オレの首に手をまわしてきた。

オレはブラウスの胸もとをひろげ、乳房を吸い、パンツを脱がしてイチモツを突っ込む。

「あ、アンタ、きょうは違う、違う。大きい、固い」

「好きやで、大好きや」

「ああん、アンタ、あん、こんなん、久しぶり、ああん、アンタ!」

奥に届けとばかりに腰を打ちつける。お義理じゃなしに喘ぎ、悶える嫁の姿は、なんともいえずいやらしくきれいに見える。オレはそのまま抱きしめ、中に思いきり吐き出した。

「もう、いややわ」

終わったとき、嫁はしなをつくって乱れた髪を整える。

「そやけど、アンタにまだ、こんな元気が残ってなんて。見なおしたわ」

「ほれなおしたか?」

「なに言うてんのん。あほ」

オレたち二人は、久しぶりに心から笑った。

それからは、毎晩のように身体を重ねあった。そうなると、嫁がかわいくて仕方なく、香水なんか必要なくなっていた。さすがに還暦を過ぎると回数は減り、オレの精力も減退したが、裸で抱き合うだけでも満足できた。

そんな嫁が、去年他界した。嫁の遺品を整理していると、空になったあの香水の瓶がたんすの奥から出てきた。瓶をながめていると思わず涙がこぼれ、オレは号泣しながら感謝の言葉を口にしていた。

 


【選者紹介】

長月タケオ(ながつきたけお)

1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。

1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。

おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)

『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)

『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)

『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)

『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)

ほか

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