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長月タケオ選「中高年の性告白」第22回 愛知県在住S・Sさん(67歳)の告白【フーテン時代のわたしに妻を抱かせた紳士】

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長

【フーテン時代のわたしに妻を抱かせた紳士】

S・S・67歳・愛知県在住

わたしは若かったころフーテン暮らしをしていた。大学に籍は残しているものの、めったに講義には出ず、背中の中ほどまで髪を伸ばし、継ぎはぎだらけのラッパジーンズをはき、サイケなシャツを着てシンナーを吸う。ときには同じような格好の女の子とラリりながらセックスをする。カネがないので寝泊りはほとんど野宿。セックスすらも公園の植え込みという、まるで野良ネコか野良イヌのような生活を送っていた。

その日もわたしはメシを食うカネも持たず、寝る場所も見つけることができず、ビルにもたれてぼんやりと視線を宙に漂わせていた。空腹で思考を働かせることもままならず、拾ってきたシケモクをふかしながら、ぼんやりと道往く人の流れを目で追う。

そんなわたしの前に1台の高級外車が止まった。なんだろうと呆けた目で見ていると、後部座席から一人の紳士然とした男が降りてくる。歳は60代か70代くらい。見るからに高そうな背広に身を包み、首には蝶ネクタイを巻きつけている。

普段のわたしなら、危険を察して逃げ出していたかもしれない。けれどこの日は身体を動かすのが億劫で、黙ってしゃがんだまま男を見あげた。

「失礼ですが、お時間を拝借してよろしいかな」

男は丁寧な口調で言う。

「なに?」

「何かお困りではないですか?」

「困ってるといえば、困ってる」

「ほほう、何に?」

この男は何者だろう、とわたしはいぶかしがる。けれど男は、慇懃な笑顔でわたしに話しかける。

「メシを食ってない」

「それは、いつから?」

「おとといの夜から」

「それはいけない」

男は内ポケットから財布を取り出し、1万円札1枚を抜き出した。

「これで何か好きなものを食べなさい」

わたしは怪訝な表情で男を見、手を伸ばしてカネを受け取ろうとした。その瞬間、男は手を引っ込める。

「ただし、条件があります」

「なんだよ」

「わたしについてきてください。もちろん、カネはわたします。その前に食事をさせてあげましょう」

「ついていくって、どこに」

「くればわかります」

男は運転手に命じて車のドアを開ける。わたしは不安を抱きながらも、座席に身をすべらせたのだった。

高級中華レストランで、わたしはがっつきながら食事をする。男はそんなわたしを笑顔で見つめ、小さなグラスで紹興酒を舐めている。

「アンタは食べないのか?」

「この歳になると食が細くて」

「そうか」

せわしなくハシを動かし、レンゲを運ぶ。やがて満腹したわたしは、空になった皿を前にたずねた。

「で、条件って何?」

「実は」

男は1枚の写真を取り出す。そこには妙齢の女性が写っている。目もとの涼しい、気品に満ちあふれた美人だ。

「きれいな人だ」

「ありがとうございます」

「娘さん?」

「いいえ、妻です」

その言葉にわたしはもう一度、写真を見る。どう見ても女性の歳は30代から40代。少しうつむき加減の視線といい、すっきり通った鼻筋や厚みのある唇といい、男には似つかわしくない容貌をたたえている。

「この妻を抱いてほしいんです」

男が口にした言葉に、わたしは面食らってしまった。

「なんだって?」

「妻を抱いてほしいんです。詳しいことはお話できませんが、とにかく今夜一晩、妻を歓ばせてほしいんです」

何かの縁で若い女と結婚してみたが、歳のせいでモノが言うことを聞かない。けれど女は脂の乗り切った身体を持て余す。仕方なく若い男をあてがって、欲求不満を解消させている。

わたしは男の意図をそう読み取った。

「オレでいいのか?」

「はい、あなたのような……」

そこで男は口をつぐむ。

「どうですか、引き受けていただけますか?」

わたしは若干の不安をおぼえたものの、男の申し出を承諾したのだった。

次に連れて行かれたのは、男の住む屋敷だった。高級住宅街の中ほどに、鬱蒼とたたずむ洋館。門が開いて車がすべり込むと、数人もメイドや執事、下男が頭をさげて迎えにきた。わたしは男に従って屋敷に入り、そして部屋に通された。そこには大きなベッドとソファーが置かれている。しばらくぼんやりと待っていると、ドアが開き、男と写真の女が姿を見せた。女は色も白く、雰囲気がたおやかで、とても見も知らぬ男に抱かれて歓ぶような淫乱には見えない。

「妻の恭子です」

男の紹介に女は頭をさげる。わたしも思わず会釈を返してしまう。

「では」

男は女をうながし、自分はソファーに腰かけた。

「アンタは見てるのか」

「はい」

冷静に男は答える。わたしは見られることにちゅうちょをおぼえたが、それよりも目の前の麗人を陵辱できる興奮で身体の震えを禁じえない。

「いいんですか? 奥さん」

わたしの問いかけに、恭子と紹介された女はコクリとうなずく。

「じゃあ、遠慮なしに」

わたしは恭子の細い身体を抱きしめ、キスを求めた。恭子はあごをあげ、目を閉じる。柳のような眉、広い額。緊張からか、切れ長の目を覆った睫毛がかすかに震えている。わたしはきつく抱きしめて唇を重ねた。そして舌をねじ込むと、恭子は受け入れてくれる。そのまま乳房に手を伸ばす。華奢な体型だが、胸のふくらみは大きい。その間中、男はまんじりともせずに、わたしと恭子の様子を見守っていた。

興奮もピークに達し、股間がギンギンにふくれあがったわたしは、恭子を抱きしめたままベッドに転がり込んだ。身につけていた衣装をはぐと、現れたのは真っ白で十分な肉付きを誇る肢体。わたしは胸の谷間に顔を埋め、乳首をいじくりながら秘部に手を伸ばす。

「あ、う……」

指が肉裂に埋没したとき、恭子は甘くて切ない声を漏らした。

わたしは自分も服を脱ぎ、恭子の全体を舐り、しゃぶる。恭子はそのたびにビクンビクンと身体を震わせ、よがり声をあげる。

「じゃあ、そろそろ」

わたしは恭子の脚をひろげ、そそり立った一物をめり込ませた。

「あああ、いや……」

眉根にしわを寄せ、挿入を感じ取る恭子。わたしは腰を振り、膣襞の感触を確かめながら抜き差しを繰り返す。

「いやいや、あああん、だめ!」

恭子の声が次第に大きくなる。わたしは抽送の速度をはやめ、弓ぞりになる恭子をながめ、乳房を揉みながら快感を享受する。

「そこまでだ!」

突然男が叫ぶ。そして、せわしなく服を脱ぎ捨てると、わたしを押しのけ恭子に挑んでいった。

「ああ、あなた!」

「恭子、恭子、こんな薄汚い男に犯されるなんて」

「あなた、あああん、あなたぁ」

「わしが、わしがきれいにしてあげる。ああ、恭子、恭子」

わたしは呆然と、二人の様子をながめるだけだった。

男と恭子の行為が終わり、わたしはさっさと出て行くように命じられた。

「カネは執事から受け取るように」

男は今までと打って変わって、高慢で横柄な口ぶりで言った。

結局わたしは、男が興奮するまでの道具として利用されただけ。それも、相手がみすぼらしいほど、男と恭子は興奮をおぼえるようだ。

「そうか、オレは薄汚いとみなされたんだな」

虚無感が走る。

次の日から、わたしはフーテン生活から足を洗った。髪を切って大学にも通い始め、1年、余計にかかったものの、無事に卒業することもできた。

【選者紹介】

長月タケオ(ながつきたけお)

1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。

1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。

おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)

『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)

『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)

『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)

『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)

ほか

長月タケオ『誘惑する女 熟女たちの悦楽』

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