お色気 めくるめく官能世界へ誘います

長月タケオ選「中高年の性告白」第7回 千葉県在住I・Kさん(82歳)の告白【息子の嫁を襲ってしまったバブル時代の悪夢】

このコーナーは官能小説家の長月タケオ氏が一般の中高年読者から寄せられた「性の告白」をご紹介するものです。そこにはシニアである我々同世代が共鳴する「あの頃」の時代背景があり、実体験ならではの生々しい「性の現実」があります。懐かしくも妖艶な古き良き官能の世界をご賞味頂ければ幸いです。編集長

【息子の嫁を襲ってしまったバブル時代の悪夢】

I・K(82)千葉県在住

あれは30年ほど前、わたしが53歳のことでした。

一人息子の圭一が女性を紹介してくれました。彼女の名前は初美。どこで見つけてきたのやら、目もとの涼しい、息子にはもったいないくらいの美人でした。

当時、わたしは親父から受け継いだ不動産屋を経営していました。最初はアパートやマンションなどの仲介が中心の小商いでしたが、土地が徐々に値上がりしはじめたのを契機に、知人のすすめもあって、安く買い叩いた土地を高く転売する、いわゆる土地転がしブローカーに手を染めはじめたころでもありました。

息子はそんな父親に似ず、商売にからっきし興味がなく、仕事もよその会社でサラリーマンをしていました。わたしも跡を継がせるかどうか迷っていました。しかし、歳も26ですし、嫁でももらえば地道に物事を考えるようになるだろうと、二人の結婚には賛成しました。

というのは建前で、本当は初美を初めて見たときから、彼女の魅力にとり付かれたと言ってもいいのかもしれません。

切れ長の瞳にぽってりとした唇、長い髪に細面の顔立ち。体系は細くもなく肥えてもおらず、それでいて豊満に盛りあがった乳房は、まだまだ男盛りであったわたしのいやらしい気持ちを駆り立てるには十分でした。

それからしばらく土地は天井知らずに値上がりし、持てあますほどのカネが一瞬にして転がり込んでくる、いまから思えば夢のような時代でした。わたしの生活は派手になり、さまざまな遊びを覚えました。とくに女には目がなく、気にいったのは愛人にし、それぞれにマンションと外車を買い与えるといった生活を送っていました。

まさにこの世の春。わたしにできないことなど何もない。そんな錯覚を起こしていました。そう、できないことは何もない。手に入れることのできないものは何もないんだ、と思っていました。

息子夫婦は結婚後、自分たちの住まいを持つといいましたが、わたしは早急に屋敷を改造し、2世帯住宅にしました。2階に台所とトイレを設え、風呂は1階にひとつ。息子の会社は出張が多く、若妻が一人では心細いだろうというわたしの忠告に、渋々圭一は納得してくれました。

その代わり、式と新婚旅行の資金はすべてわたしが持ちました。代議士の仲人を立て、一流ホテルで披露宴と、ちょっとした芸能人にも負けないくらい盛大に行いました。

いまでも目を閉じれば、当時のことが思い出されます。

純白のウエディングドレスを身にまとった初美の、すばらしくきれいな姿。胸もとの大きく開いたドレスにくっきり浮かぶ乳房の谷間、白い肌、上品な鎖骨、男を惑わす紅い唇。

わたしは息子や連れ合いがいるにもかかわらず、初美から目が離せませんでした。そして、この女がもうじき同じ屋根の下で暮らすことになる、と思うと、腰の辺りがむずむずしはじめるのを覚えました。

新婚旅行を終え、息子夫婦は屋敷の2階に住みはじめました。連れ合いはやさしく初美に家事を教え、仲のいい嫁姑を演じていました。

いや、本当に仲はよかったのです。はた目から見れば、カネに苦労のない、本当に幸福な新妻だと誰もが思ったことでしょう。しかし、そのころのわたしはなにもかもに有頂天になっていました。

銀行は頼みもしないのにカネを貸してくれる。会社はわたしがいなくても、社員がすべて取り仕切ってくれる。その筋の人間が汚い仕事、つまり地上げを全部引き受けてくれる。土地はますます値上がりし、わたしは電話で売れた値段の報告を確認するだけ。税金対策も法律問題も税理士、弁護士、政治家連中が解決してくれる。彼らに謝礼を払ってもカネは次々転がり込んでくる。

手に入らないものは何もない。わたしに不可能などない。そう、わたしが常に正しいのだと思っていました。

だから、それが社会的に許されないことだとわかっていても、わたしには許されるのだと思っていました。

長い休みを終え、仕事に戻った圭一はすぐさま出張へと旅立っていきました。長くなりそうだという息子の言葉に、新妻の初美は涙をためてうなずいていました。その愁いを帯びた表情に、わたしはまぎれもない情欲を感じていました。

それまでにも、わたしは初美の存在にこらえきれないほどの欲望を抱いていました。

清楚な顔立ちと品のいい立ち振る舞いながら、毎夜、息子に激しく攻め立てられている。性格は違えども、わたしの血を受け継いだ圭一です。普段は虫1匹殺さないような穏やかな表情をしていても、獲物が目の前にあれば貪りつくように挑みかかるに違いありません。

あの唇を舐め、あの胸をしゃぶり、あの素肌を堪能している。初美もそれにこたえ、喘ぎ、悶え狂う。もしかしたら、あの小さな口の中に自分の物をねじ込んでいるのかもしれません。いや、初美の方から進んで息子の一物をしゃぶっているのかも。そして、最後は正々堂々と中に出す。

そんなことを考えると、いても立ってもいられません。

息子の嫁となり、日毎の性行為を覚えたせいか、初美は日増しに美しくなっていきます。当初はまだまだ子供っぽさが残っていましたが、次第に妖しい色気が備わってきました。

しかし、いかに傲慢で有頂天なわたしといえども、息子の嫁に襲いかかるわけにはいきません。もちろん、初美から誘ってくるようなチャンスがあれば、伸しかかっていくでしょう。けれど、初美はわたしに華麗な笑みを浮かべて挨拶をする程度で、そんな素振りを一切見せません。けれどわたしは、ほかの女と寝るときでも、初美を頭に描き、いま抱いている女が初美だと思って腰を振ることも度々でした。

なら、思いがかなわないとわかっていて、わたしはどうして初美と一緒に暮らすことを選んだのでしょうか。

わたしはカネで何人もの女をモノにしていました。カネで転ぶ女は、誰もがスケベで淫乱でした。いつしか、わたしは女というものすべてが、淫欲でハレンチなものだと思うようになっていました。そして、カネではなく私自身に魅力があるから女がなびいてくるのだ、と勘違いするようになっていました。

女たちはわたしが相手をすると、どのような行為も受け止め、派手に喘ぎ、悶えてくれます。いまから思えば、それもすべて演技だったのでしょうが。

とにかく、初美もそんな女たちと同類だと考えていたわたしは、いつかなびいてくるものだと待ち受けていました。高価なバッグや服を買い与え、接待旅行の際には必ず土産を買って帰りました。初美が友人と出かける、実家に用事で帰るとなれば小遣いも与えました。

しかし、初美はまったく、わたしに気のあるような素振りは見せません。いつもにこやかに連れ合いと談笑し、細やかに家事をこなす。普通の神経を持った人間なら、よくできた嫁だと感謝するところでしょう。しかし、わたしを義父でしかないととらえ、いつか生まれてくる子どものジジイと見ている初美に、いつしか憤りさえ覚えるようになっていたのでした。

そんな日が続きました。息子はなかなか戻らず、初美にとっても辛い日が続きました。そんなとき、連れ合いが病に倒れ、入院するほどではないにせよ、床に伏すようになりました。初美はそんな連れ合いを甲斐甲斐しく看護してくれました。

ある日、わたしはいつまで経っても色目のひとつも見せない初美に言いました。

「どうだ、一人で食事も寂しいだろう。たまには外で食べないか」

「でも、お義母さまが」

「あいつは大丈夫だ」

「いいえ、病気のお義母さま一人おいて出かけることなど」

当たり前といえば当たり前の返事です。しかし、当時のわたしはその一言にカチンときてしまいました。

「そうか、わかった」

わたしはそのまま車を走らせ、マンションと車を買い与えている女のもとへ急ぐのでした。

女との行為を終え、遅くに帰ったわたしは、ふと出かけに見た初美の表情を思い出しました。

憤りに任せ強い口調で言い捨てたわたしに対し、初美は打ちひしがれたような顔を見せていました。妾宅帰りですっきりしていたということもあったのでしょうか、わたしは初美に抱くいやらしい感情も消え、心からの反省と償いのつもりで、2階へ続く階段をのぼりはじめました。

本来なら明くる日、朝食のときにでも謝罪の言葉を述べるべきところなのでしょうが、そのときわたしは女の家で飲んだブランデーのせいで酔っていました。平常心がなかったと言ってもいいかもしれません。言い訳になりますが、本当にそのときは謝るつもりで息子夫婦の部屋へ赴いたのです。

忘れもしません、午前0時、まだ眠ってはいないだろうとドアをノックしようとしました。そのときです。

「う、うんん……」

部屋の中から、苦痛に悶えるような声が聞こえました。

「まさか、体調でも崩したのか」

わたしは心配になり、慌てて扉を開けました。

「あ……」

初美はわたしの姿を認め、驚きを露にしています。わたしは彼女の姿を見て、その場に立ちつくしてしまいます。

ベッドの上の初美は、ブラジャーを大きくまくりあげていました。形のいい乳房がこれ見よがしに零れ落ち、パンツは右足の踵に丸まっています。むっちりとした太ももと、その付け根がうかがえます。普段は結わえている髪もザンバラに乱れ、そして彼女の右手は陰部に、左手は実った乳房に添えられています。

「お、お義父さま……」

彼女は、あられもない格好でわたしを見ます。わたしは言葉をなくし、呆然と立ちつくしたままです。

「お義父さま、なに……」

「お前こそ……」

「やめてください、こっちにこないでください!」

わたしは、その場に立ちつくしているつもりでした。しかし、知らず知らずのうちに足が前へ前へと踏み出されていました。それに恐怖を覚えた初美は、裸体のまま後ずさりします。

「いや、こないで……!」

初美は、いままさに大声を出す寸前でした。どんなに広い屋敷でも、衣を引き裂くような声をあげられては連れ合いの耳に届いてしまいます。いまさら古女房は恐くありませんが、バツが悪いのは誰もが同じです。

わたしは、初美に説明する前に飛びかっていました。

「待て、話を聞け」

「いや、やめて!」

わたしは、初美を抱きかかえ口をふさぎます。彼女は足をばたつかせ、なんとか逃れようとします。しかし、そのたびに露になった陰部が茂みの向こうに見え隠れし、乳房が柔らかそうに揺れ動きます。

そのとき、わたしの中でなにかが弾けました。

「これは待ち構えていたことなのだ。いくら夫が留守だからといって、自分で自分を慰めるような女は尋常じゃない。もしかして、わたしが訪れることを予測してこのような行為にしていたのかもしれない。いや、実は毎夜毎夜、このときのために、こうしてわたしを待っていたのかもしれない」

わたしはそう合点しました。なんといっても、わたしがいま抱きかかえているのは、息子の紹介から憧れ続けた女の裸体です。もし、初美が誰かに、無理やり犯された、と訴えたとしても、同意のうえだと言い逃れ、法的にも金銭上でも、どうにかするのはたやすいことです。

それに、初美の身体は十分に整っています。それは、抱きかかえて伝わる体温からでもわかります。このまま無理やり押し開いても、難なく彼女の身体はわたしを奥まで受け入れるに違いありません。そのまま、わたしの技で翻弄してしまえば、言いなりになるに違いありません。

わたしはそんな鬼畜なことを考えてしまいました。

ここ数年間、すべてが思い通りになっている。女一人、手に入れるのはたやすいことだ。息子の嫁といえども一人の女。無理やりにでもこじ開けてしまえば、あとは言いなりになる。

わたしは意を決すると、そのまま初美をベッドに押し倒しました。

「いや、やめて、お義父さま!」

初美は抵抗します。しかし、わたしはまだ50代の男盛りです。小娘の力に負けるわけはありません。そして、さっき外の女の中に散々吐き出したあとでも、一物は固く膨れあがり、簡単に貫き通すことが可能です。

「いや、イヤです、そんな…」

「ここは十分潤ってるぞ。ほら、ほらほら」

「いやです、やめて」

「まだまだ汁が垂れてくるぞ。されたいんだろ、やりたいんだろ」

「いやです、いや、やめて……!」

抗う女を無理やり犯すというのは、初めてではありませんでした。カネさえつめば、そんな状況を作り出してくれるワルはいくらでもいました。いやがる女を無理やり陵辱するというのは、なかなかオツなものです。それが、美人であればなおさらです。

苦痛にゆがむ顔が、やがていやらしく淫靡に変化していく。なかには陵辱されているにもかかわらず、悶え、喘ぎ声さえあげる女もいました。

「お前も同じだ、女なんてみんな同じだ」

わたしは初美の足首をつかみ、大きくひろげます。

「ほう、圭一に散々貫かれたくせに、いい形と色をしている」

「やめてぇ、お願い、やめてくださいぃ……」

拒絶の声はいつしか哀願に変わります。それもすぐに、いやらしい嬌声に変わるとわたしは思っています。

「こんなに濡らして、いやらしい女だ。圭一は一粒種。オレと同じチ×ポのはずだ」

わたしは初美の陰部をぺろりと舐めてみました。甘酸っぱくてなんともいえない味が、舌の上にひろがり、匂いが鼻をくすぐります。

「たまらん、もう我慢できん」

わたしは慌ててズボンを脱ぎ、パンツをおろしました。そして、これ以上なく勃起している一物を、初美の中に突き入れるのでした。

「あん!」

初美は、犬が踏み潰されるような声をあげます。わたしは、すんなりと納まった初美の内部を感じ取ります。

狭くて、しかし十分に潤っていて、肉襞がざらざらとまとわりつく、いままで知ったどの女よりも具合のいい膣穴でした。

「こんなにいいもの、あのボンヤリ男にはもったいない。どうだ、オレのもあいつとは比べものにならないだろう」

初美は涙を流し、唇をかんでいます。

「そんな顔していても、感じてるんだろ。ほら、これならどうだ。ほらほら」

わたしは緩急をつけて腰を振りつづけます。しかし、目を閉じ唇をかんだ初美の表情は変わりません。

「なんだ、気持ちいいくせに無理するな。ほら、ほらほら」

貫きながら乳房をわしづかみにし、グネグネと揉みます。その柔らかな肉の塊は、指がめり込むほど変形し、小さな乳首が左右上下に揺れ動きます。

「そうか、あいつと同じだから感じないのか。それなら、これで」

わたしは初美を抱き起こし、ひざの上に乗せました。

「あう!」

子宮に届くほど深く貫かれた初美は、大きく声をあげます。

「どうだ、こんなの初めてか、どうだ」

わたしは下から突きあげます。そのたびに、乳房がプルンプルン揺れ動き、わたしの顔を叩きます。

「いいだろ、どうだ、気持ちいといってみろ」

「もう、いや、お願い」

「感じるだろ、気持ちいいと言ってみろ」

「お願い、やめてください、お義父さま」

その言葉に、わたしはいっそうの興奮を覚えました。

カネでお膳立てされた女を無理やり犯したときもそうですが、罪の意識は興奮を増幅させてくれます。息子の嫁、つまり義理の娘を強姦する。そんな状況にいまおかれているという意識が、わたしをよりあくどいケダモノと変化させました。

「そうか、やめてほしいか、しかし、そうはいかない」

わたしは一度抜き去り、初美を腹ばいにしました。

「後ろはどうだ、尻の穴は初めてか」

わたしは狙いを定め、初美の肛門にねじ込みます。

「ぎゃ!」

痛みに初美は悶絶します。わたしは、かなり窮屈な感触に痛みすら覚えます。

「ここ、ここはやはり、どうも……」

わたしは抜き取り、再び正常な場所へ挿入します。

「やっぱりここがいい。お前のは、ホントにいい具合だ」

初美はもはや拒絶を示しませんでした。わたしはそれをいいことに、ずんずん、ずんずん、思うがままに抽送を繰り返します。

その日は、愛人で出していることもあって、信じられないほど長続きしていました。いままわしいことはさっさっと終えればいいのに、調子に乗ったことが、あとの災いを呼ぶとは知らずに。

わたしは再び初美をあお向けにし、ゆがむ表情を拝みながら出し入れを繰り返していました。彼女の内部は以前にも増して温かく潤い、真っ白な肌も桃色に染まり、汗がぽつぽつ噴出しています。それがキメ細やかな素肌に光沢を与え、この世のものとは思えない美しさを見せつけてくれます。

「どうだ、あんな男と別れてオレの女にならないか。お前の面倒なら一生見てやる。なんなら嫁と別れて本妻にしてやってもいいぞ」

「……」

「答えられないか。当たり前か。けど、終わってからでもいい。よく考えてみろ」

わたしはセリあがってくる感慨を知りました。射精が間近に迫っています。

「いいか、このまま出すぞ」

「え?」

「お前のオマ×コの中にぶちまけてやる」

その言葉に、それまで観念を決め込んでいた初美の顔色が変わりました。

「やめて、それだけは……」

初美はわたしを見つめ、言います。

「なに言ってんだ、あいつの種もオレの種も一緒だ。それに、万が一のとき、オレの子どものほうが都合がいい」

「なに言ってんですか、やめてください」

「出すぞ」

「いや」

「出る」

「いや、やめて、イヤー!」

わたしは、いままで以上に強く逃れようとする初美を押さえつけ、中に吐き出しました。どんな女のときよりも、濃くて勢いのある精液が吹き出します。初美は目を開け、口を開き全部を受け止めました。

「どうだ、よかっただろ」

わたしは中に入れたまま、たずねました。

「生まれたらオレの子どもといえばいい。認知してやる。その代わり圭一とは別れろ。あいつの将来なんかたかが知れている。オレの財産のほうが……」

「なに、バカなこと言ってんですか」

そのとき突然聞こえてきた声に、わたしは振り向きました。そこには病床に伏せっているはずの連れ合いが、オニのような形相で立っていました。

「帰ってきてすぐに2階にあがって、なにをしているのかと思えば」

「お、お前」

「お、お義母さま、これは」

なにか言おうとする初美を押しとどめ、連れ合いはわたしの頬に平手打ちをしました。

「なにを!」

「あなたが初美さんを狙っていたのは、うすうす感じていました。だから、わたしは初美さんを一時でも一人にしないよう、気のいい姑を演じようと思いました。けれど、初美さんは本当に気のいいお嬢さんで、演技ではなく、わたしは本心から仲良くしようと思いました。それなのに、わたしが病気で寝こんでいるのをいいことに」

「お前」

わたしはなにかを言おうとしました。しかし、連れ合いはもう一度ビンタを打ちます。

「ケダモノ! 人間のような口きかないで!」

連れ合いはわんわん泣き出す初美に毛布をかけ、慰めます。

「ごめんなさい、この人も昔はこうじゃなかったの。でも、おカネができてから……。わたしがもっと丈夫だったら、こんな目には」

「お義母さま」

「圭一が帰ってくれば、すぐにでも家を出なさい。おカネはわたしがなんとかしてあげる」

妻はそう言って、初美を連れて部屋を出て行こうとしました。

「ちょっと、待て、これには」

「言い訳は聞きたくありません。あなた、変わってしまったわ。おカネで狂っちゃったのね」

「お前はどうするんだ」

しかし、連れ合いはそれに答えず、扉の向こうに消えてしまいました。

それから初美は妻と寝食をともにし、わたしは、外の女のマンションで暮らすようになりました。そして、圭一が戻るとわたしになんの連絡もなく家を出、初美とは二度と顔をあわすことはありませんでした。

やがて時代は移り、バブルが弾け、わたしは凋落の一途を辿るようになりました。会社は倒産し、現金は持ち逃げされ、借金だけが山のように残りました。もちろん取り巻き連中は誰一人としてわたしを助けることなく、女連中もどこかに消えてしまいました。

屋敷も土地も売り払って自己破産。唯一最後まで連れ添ってくれた連れ合いも、去年の暮れに亡くなりました。

しかし、彼女は今際にこう言ってくれました。

「あなたが悪いんじゃない、全部おカネが悪いの。分不相応なおカネを運んできた人間たちがみんな悪いの」

そのときわたしは号泣しました。そして遺品を整理しているとき、若いころの連れ合いが初美にそっくりなことを古い写真で知りました。

あれから圭一とも連絡は途絶えたままです。初美がすべてを話したのかどうかは、わかりません。それを確かめる勇気も、わたしにはありません。いまは年金を頼りに、一人きりで狭いアパートに暮らしています。

【選者紹介】

長月タケオ(ながつきたけお)

1962年生大阪府出身在住。1988年官能小説誌への投稿でデビュー。

1995年第1回ロリータ小説大賞(綜合図書主催)佳作受賞。

おもな著作『ひとみ煌めきの快感~美少女夢奇譚』(蒼竜社)

『病みたる性本能』(グリーンドア文庫)

『禁断の熟女』(ベストロマン文庫・共著)

『19歳に戻れない』(扶桑社・電子版)

『誘惑する女 熟女たちの悦楽』(九月堂・電子版)

ほか

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