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2019.07.12

人の「思い出話」ほど怖いものはありません

むごいことに、この年になっても企業の人事異動というものは容赦無く行われるものです。

私の旧知の仕事仲間も、6月の辞令で遠い国に飛ばされることになりました。

おそらく、そこが会社生活最後の勤務先になることでしょう。

さて、彼が遠い国に行った後にしばらくしてから「彼を知る人たち」で集まって酒を飲むことになりました。

いわゆる「偲ぶ会」です。

本来、偲ぶ会のような類のものは「亡くなった人」に対して行われるものですが、50を過ぎてからの「知らない国」への転勤は、もはや死んだも同然とみなされることもあることから、こうやって時々偲んだりするのです。

酒席は彼がいないにも関わらず、どんどん盛り上がります。

そうなると当然「彼がどんな人だったのか」ということが話題になります。

ある人が彼についてこんなことを語り始めました。

「とにかく玉子が好きな人だったな」

すると、それに対して別の人がこんなことをのたまいます。

「えっ! そうなの? キャツはむしろ玉子は嫌いだったんじゃないか? その証拠に寿司屋で『玉子焼き』を頼もうよとしたら嫌がったぜ」

また別の人が反応します。

「いやはや、彼が好きだったのは魚卵だよ。ヤツのイクラ好きは有名だったじゃないか!」

また別の人。

「でも、明太子は苦手だったよね。辛いものを食った翌日は、クソするときにタイヘンなことになっていたらしいぜ」

今度は女性。

「あ、でも、こんなこと喋っちゃマズイかもしれないけど、彼ってアナルマニアだったらしいわよ。私の友達が昔、関係があったらしいんだけど、執拗にアナルを求めてきたんだって!」

反応する男性。

「そうだったんだ。あいつ、相当なクンニ好きだったけど、それはアナルが目当てだったんだな。納得」

答える女性。

「やだぁ。アナルクンニとかドン引き~」

結局、彼の思い出話は「玉子が好きだった」という話から、とんでもない「変態だった」ということで着地してしまいました。

おそらく、誰の偲ぶ会をやったとしても、最後には「変態でした」ということで着地するに違いありません。

知らぬは「彼」ばかりなり。

人の「思い出話」ほど恐ろしいものはないのです。

文責:編集長原田