極真の藤田翔子選手が対戦する未知なるフランス人女性ファイターを取材しました
6月9日(日曜日)、東京は新宿の『新宿FACE』という場所で女子格闘技の祭典『DEEP JEWELS 24』が開催されます。
昨今は女性の格闘技が大人気で、VIP席やリングに近い席はほぼ完売。今や男性の格闘技を凌ぐ勢いなのです。
なかでも注目されるのが極真空手の藤田翔子選手の対戦カード。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、藤田選手は空手一家に育ち、ご兄弟も格闘家ばかり。
そもそもお父様が空手道場を経営していた格闘界のサラブレッドなのです。
そんな彼女のお相手は未知のフランス人女性ファイター・ジェゼケル・ローリ選手。
普通のメディアなら藤田選手を取材するところですが、快活60は対戦相手のローリさんを取材しました。
なぜなら「未知なる選手」だからです。
世の男性陣、そして女性にとっても「未知」という言葉は魅惑的です。
どんな格闘家か、とっても気になるじゃありませんか。
実際、ローリ選手はとても変わった経歴を持つファイターでした。
そもそもローリ選手が日本に来たのは7年前の2012年。
明治大学に交換留学生としてやってきたのが最初でした。
しかも当時の研究テーマは日本のオタク文化。
格闘技とはまるで正反対の分野にいたのです。
その後、ゲーム会社に就職し、プロジェクトマネージャー、プロデューサー、クリエイティブディレクターなどを歴任。
長年、ゲームの世界で活躍していたのです。
そんな彼女に転機が訪れたのは昨年のことでした。
「忙しいサラリーマンの生活と、私からすれば日本という不慣れな海外の生活にすっかり疲れてしまいました。それで、会社を辞めてタイに行き、何もかもリセットするつもりでボクシングキャンプに1ヶ月間入ってみたんです」(ローリさん)
当然、ローリさんは格闘技はもちろんのこと、ボクシングも未経験者。
ゲームの世界とは違う生身の体を酷使するトレーニングは相当ハードだったと言います。
会社が嫌になって辞める女性はあまたいますが、別の国に行ってボクシングキャンプに加入する女性は滅多にいません。常軌を逸しています。
しかし、このボクシングがローリさんにぴったりはまりました。
彼女は再び活力を取り戻し、今年の1月に日本に帰ってきたのです。
「日本に戻ってきても格闘技だけは続けていきたいと思い、どこかにいい道場がないかと探していたら、ようやくいい道場を見つけたんです」
それが東京新宿区にある「Hide’s kick」という総合格闘技ジム。
https://www.hidemiyoshi.jp/index.html
ここでローリさんは格闘家として更なる修練に励みます。
「格闘技は始めてから、まだそれほど時間は経っていませんが、優秀な選手に囲まれてとても内容の濃い練習を積んできました。
格闘技は私の人生を変えてくれた大切なものです。
辛いこともたくさんありましたが、私は格闘技を通して様々な人に巡り合い、励まされてきました。
この世界にいる人々は本当に皆さん、いい方ばかりで感謝の気持ちでいっぱいです。
私を支えてくれた方々のためにも今回の対戦は全力で臨みたいと思います。
今まで練習で培ったスキルを緊張感のある環境で試してみたかったので、試合がとても楽しみです」
格闘人生は浅くても濃厚な経験を積んできたローリさん。
日本格闘界のサラブレッドに一矢報いることができるのか。
ご興味のある方は是非、観戦に行ってみてください。
【DEEP JEWELS 24大会概要】
https://www.deepjewels.com/schedule/
バンタム級 KICKルール 2分3R
ローリジェゼケル(HIDE’S KICK)VS藤田翔子(リバーサルジム新宿ME.WE)
●日時:2019年6月9日(日)17:30開場 18:00開始
●会場:新宿FACE
文責:編集長原田