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2019.01.27

【街の境界線】黄昏時の住人

あと数ヶ月で平成という時代も終わりを告げますが、私たちが幼かった昭和の時代には昼の世界と夜の世界の間に「黄昏時の住人」なる人がたくさんいらっしゃいました。

それは時として紙芝居屋さんだったり、またある時は占い師だったりと様々な顔を持っていましたが、彼ら(彼女ら)はいつも昼と夜の街の境界線にいて、子供や女子が妖しげな大人の世界に足を踏み入れないように見守っていたものです。

紙芝居屋さんは飴玉などを渡すことで子供達の小さな欲望を満たし、また占い師さんは純朴な若い娘が禁断の世界に足を踏み入れないように進むべき未来を指南していました。

彼らはまるで夜の街の番人のように夕方近くに現れ、一番星が輝き始める頃にはどこかに消えていました。

彼らの多くは元々が夜の世界の住人で、趣味と慈善事業を兼ねてそのようなことしているのだと聞いたことがあります。また、そのような人の中には「魔術師」という肩書きを持つ特殊な能力を持つ人もいたらしいのですが、今となっては事実確認をすることはできません。

なにしろ彼らは神出鬼没であり、役所や税務署でソレを申請していたわけでもないのです。だから明確な文献や資料もあまりありません。ただ、確かに「そのような人々がいた」という記憶は我々の脳裏に鮮明に残っています。

いずれにせよ、昭和の時代には「健全な昼の世界」「危険な夜の世界」の間に黄昏時の住人がいて、子供と大人の世界に境界線を引いていました。

時が経った現在。昼の世界と夜の世界の境界線はすっかり無くなってしまいました。妖しくネオンが輝く夜の街には、まるで学園都市のように女子学生たちがケツの見えそうなスカートで闊歩していますし、飲み屋街ではOLさんなどの嫁入り前の娘が酒に酔って正体不明になって崩れ堕ちています。人妻の中には色目を使いながら夜の男を物色している者までいる始末です。ここまでくると危険な目に遭わないほうが不思議です。

ひと昔前は夜の街に入るとき男性でさえある種の緊張感が走りました。今では滅多に見ることは無くなりましたが、以前は身ぐるみを剥がされてパンツ一丁にで転がされている泥酔したオッサンがよくいたものです。

もはや夜と昼、大人と子供の世界の境界線は無くなってしまったのでしょうか。

いえいえ、そんなことはないのです。現在も過去と変わらず夜の世界には危険が潜んでいます。実際、私が夜の街へ行けば必ず軽くボッタクられますし、見事に写真と違う女の子が出てきたりと今でも夜の街はひじょーに危険です。

同じく境界線が曖昧になっていたものに「アダルト」があります。現在は小、中学生でもネットでキョーレツなセックス動画や腰を抜かしそうになるフェラシーンを容易に見ることができます。これは由々しき事態です。

そういえば先日のニュースで、コンビニからエロ本が無くなるというシニアからすれば衝撃的な報道が流れました。

賛否両論はありますが、この時代にはまた大人と子供の世界を仕切る「黄昏時の住人」の存在が必要とされているのかもしれません。

文責:編集長原田