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2018.10.20

【働き方改革】シニアの時代がやってきます

「猫の手も借りたいほどだ」

「猿の知恵でも欲しいので」

すでに満足に腰も振れなくなった私のところにも最近、こんなことを言いながら仕事の手伝いをお願いにくる人が増えてきました。

いったいナニゴトかと思いきや、なんでも今年は「いざなぎ」以来の好景気だそうで、どこの企業も人手が足りなくて困っているそうです。

実際、ウチの出版社でも深刻な人手不足に悩まされており、とうの昔に定年した先輩たちを会社に駆り出して校正の手伝いなどをさせている始末です。

ありがたいことに先輩たちは皆、嫌そうな顔ひとつ見せず、わずかな酒と粗末なつまみを与えるだけで、嬉々として仕事に励んでくれます。

さらに素晴らしいのは、御年70過ぎの先輩たちが、これまた必要以上に仕事ができるのです。これまで何十年もウチの会社で仕事をしてきたわけですから、当たり前といえば当たり前なのですが、正規の社員として働く「若い衆」より確実に3倍は仕事ができます。

よって現在、社内のあちこちで「懐かしい顔」に遭遇します。

最初はただの「お手伝い要員」として出戻ってきた老人たちですが、思わぬ副産物も生み出してくれました。

まず、雑誌や書籍の低迷ですっかり萎れていた我々50代の中堅社員に元気が戻ってきたのです。

なにしろこの老人たちは、我々世代から見れば、もっともハチャメチャなことをやってきた人たちなのです。昭和という時代を駆け抜け、出版業界の戦国時代を生き抜いてきたアウトローたちにとっては、昨今の出版不況もハナクソのようなものです。しかも、この世代は50を超えた我々のことでさえ、ただの小便臭い小僧にしか見てません。

だから、こんな目からウロコのようなことを平気でのたまいます。

「雑誌は延命させようと思って作っちゃならん。明日終わってもいいと思って作れ」

「どうにもならんことは、後から考えれば、どうなったっていいことだったりする。いちいちうろたえるな」

生い先短い爺さんたちが言うと、これほど力強く、説得力のある言葉はありません。

また、若い男性社員が集まると、どうしても社内がザーメン臭くなりがちですが、年寄りが集まっても加齢臭しかしないので、女性社員も落ち着いて仕事に集中することができます。

まさに良いことづくしといえましょう。

今、世の中では「人手不足倒産」する会社が増えているそうです。有効求人倍率も44年ぶりの高水準とのことで、イマドキの学生さんたちは、キンタマを弄りながら面接試験を受けても合格するような状況です。

そんな中、本当に企業にとって必要な即戦力は60代、70代のシニア世代であることは間違いありません。

それはウチの会社が証明しています。他の業態でも同じでしょう。

おそらく近い将来、ビズ●ーチやキャ●トレのシニアバージョンが必ずできるに違いありません。

皆さん、その時のために体力だけはつけておきましょう。

文責:編集長原田