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2018.04.22

【還暦放浪記】ホームレスハプニング「池袋逆ナンパ編」

その夜はたまたま池袋で仕事があり、遅くなったので、私のフランチャイズともいえる目黒や五反田に戻るのが面倒くさくなり、そのまま池袋のネットカフェに泊ることにした。

私は若い頃から池袋にはあまり縁がなく、街のことはほとんど知らない。だから、いつも行っている目黒のネットカフェの池袋店に泊ることにした。そこなら安心だろうと思ったのだ。

店に入ったのは、まもなく日が変わろうかという時刻。あいにく喫煙OKのブースはいっぱいで仕方なく禁煙ブースを選んだ。

目黒店もそうだが、フロアには喫煙ブースに入れなかった喫煙者のためのコーナーがある。私は荷物を置くと、そこに行ってまずは一服することにした。

タバコを吸いながら携帯でメールのチェックをしていると、目の前に女性が座った。30代、もしかしたら40代かもしれない髪の毛の長い女性だった。派手な顔立ちは普通、いや、申し訳ないが、どちらかといえばブスの部類に入るだろう。

ただし、スタイルはよくバストはかなり大きい。小さめのTシャツを着ていることもあってかなり目立つ。

目が合った瞬間、彼女が、

「こんばんは」

といった。

「こんばんは」

と私が応じた。

それをきっかけに会話が始まり、たわいのない話が20分ほど続いた。

そして、ふと話題が途切れた時、彼女がニッコリしながら私の耳元に口を寄せて、小声でいった。きつめの香水が鼻をくすぐる。

「ねえ、私といいことしない?」

「え?」

「5000円ならお口でしてあげる。本番は1万円。お金が無くてこのままだと明日の朝、ここの料金が払えないの。お願い助けて」

正直なところ、一瞬その気になりそうになったが、そういう目で彼女をよく見ると、髪の毛がパッサパサで、肌にも潤いがない。間違いなく病気の1つや2つ持っていそうな、そんな感じがした。

「悪いんだけどさ、さっきホテルに女の子を呼んで遊んできちゃったんだ。財布もアソコもスッカラカン。ごめんね」

私はとっさにそういって断った。

「そうなんだ。それじゃあ、しょうがないね。他の人を当たってみる」

といって、彼女は立ち去っていった。

その後、彼女がお客を見つけることができたのかどうか、それは知らない。

ともあれ、私にとっては生まれて初めての、エキサイティングな体験だっただけに後日コーフンしつつ、フーゾク好きの友人にこのことを話すと、

そんなの珍しくも何ともないよ。池袋や新宿にはよくいるさ、そういうヤツ中にはタダでやらせてくれるのもいるからね。

でも、お前やらなくて正解だったよ。やってたらまず間違いなく病気をもらってたと思うな。まあ、今度同じようなことがあったら、やってもいいけど絶対にゴムを使うことだ。それだけは忘れないほうがいいよ」

なるほど。先日は突然の思いがけないことでビビってしまったが、今度同じようなことがあったらチャレンジしてみよう。何事も経験あるのみだ。

記事/快活60ホームレス記者:清水一利

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