【還暦放浪記】ホームレス生活費
ホームレス生活が続く今、はたして月にどのくらいのお金がかかっているのだろうか。私の周りの人間もそのことに関心があるのか、聞かれることがよくある。そこで改めて検証してみることにした。
●宿泊代
月に10日はマンション管理人の仕事があり、管理人室で寝られる。加えて管理人仲間の先輩の1人が私の今の状況を知って、自分が当番の日にこっそり内緒で泊めてくれることになった。こちらも月に10日。
つまり合わせて20日はタダで寝られるというわけだ。
そこで、残りの10日はネットカフェ、ホステル、カプセルホテルなどに泊まり、1日1000円~3000円の出費となるから1日2000円として計算すると約2万円かかるということになる。
●食事代
基本的にマック、吉野家、はなまるうどん、コンビニの4カ所をローテーションしながら3食食べている。1食500円として1日約1500円だから、月にすると約4万5000円になる。
こうして見ると生きていくためには仕方ないが、最低限の生活をしていてもやはり食事代というのは結構かかるものだ。
●光熱費
部屋を持っていないので、当然のことながら電気・ガス・水道代は一切かからない。パソコンや携帯の充電は管理人をやっているマンションの他、マック、図書館で。
●銭湯代
ホステルやカプセルホテルに泊まった時はシャワーを使うことができるので、毎日というわけではないが、銭湯に行く。銭湯代は1回460円、1日おき月に15日利用するとして6900円である。
●下着・靴下代
以前も書いたが、シャツやパンツ、靴下は100円ショップで購入し、何日か履いたら洗濯せずに捨ててしまうことにしている。そのほうが安上がりだからだ。3日で履き替えるとして300円×10日=3000円になる。
●携帯電話代
仕事の連絡などに携帯電話は欠かせない。パソコンと携帯電話さえあればいつでもどこでも仕事ができるからだ。毎月の代金は約1万円である。
●タバコ代
私は酒は飲まないが、タバコは1日に10本ほど吸う。2日に1箱として月15箱。420円×15箱=6300円。
ここまでを足してみると8万8200円となった。贅沢なことは何一つしていなくとも、生きている限り、やはりこれぐらいはどうしてもかかるようだ。
もちろん、これ以外に仕事に行くための交通費や友人との交際費、雑誌や書籍などの資料代もかかるので、月に最低でも10万円ぐらいは必要だ。ホームレスとはいっても結構大変なのである。
記事/快活60還暦ホームレス記者:清水一利