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2018.03.31

【還暦放浪記】ホームレス資金繰り編

毎月15日を過ぎて月末近くなると、私は決まって憂鬱になる。財布の中身が心許なくなるからである。

別居して10数年になる妻とは、毎月25日にそれなりの額の生活費を振り込む約束になっている。加えて末日には妻と娘の住むマンションの家賃を払わなくてはならない。

だから、25日以降、次のギャラが入る翌月5日くらいまで私は冗談抜きにほとんど無一文になっている。お恥ずかしい話だが、ギャラが入る前日など財布にお札が1枚も入っていないこともある。つまり所持金は数百円。こうなると、そこらの小学生のほうがよっぽど金持ちだろう。

ホームレス生活を続けている私としては、所持金が底をつくと事態は深刻になってくる。何しろネットカフェに泊ることすらできず、100円のコーヒー1杯で朝までマックで粘るということにならざるを得ないからだ。

こんな私の生活、他人からすれば悲惨以外の何物でもないだろう。たしかにお金がないというのはホントにみじめだ。

しかし、私は発想を変えてみた。

お金がないから何もできないのではなくて、「お金はあるが(ホントはないけど)、使わないで1日を過ごすにはどうしたらいいか」と考えるようにしたのだ。

例えば、所持金が800円だったとして、その800円で今日1日をどうするか、何ができるかを考えるのである。すると、これがゲームをやっているような感覚で意外と楽しかったりすることに気がついた。

探してみるとお金をかけずに楽しめる場所は案外たくさんあるものだ。今の私の生活に欠かせない図書館はもちろんのこと、デパートだってウィンドーショッピングだけでも2、3時間は楽に潰せるし、地下の食料品売り場に行けば試食にありつけることもある。

また、さまざまな企業が設置しているショールームもタダで楽しめ、中にはお土産をくれるところまである。近所にビール会社や食品メーカーの工場があればなおいい。工場の敷地は広々としているから、ピクニック気分で1日たっぷり楽しめるはずだ。

さらにこれからの季節、天気がよければ公園に行くのもおススメだ。代々木公園や日比谷公園、新宿御苑、浜離宮など都内には大きな公園がいくつもあり、ほとんどが無料だ。

お気に入りの場所を見つけたら横になって本を読んだり、音楽を聴いたりしてのんびり寛ぐ。そんなことができるのなら、むしろお金では買えない贅沢なひと時が過ごせるというものではないか。

もちろん、お金があれば何をやっても楽しいだろう。それは否定しない。

しかし、決して負け惜しみでいっているわけではないが、お金がなくたって十分に楽しむことができると思う。

いいかえれば、お金を使わないで過ごす1日を体験することが人生の味わいをさらに深めてくれるような、そんな気さえするのである。

ちなみに、今日は3月31日。今の私の所持金は6824円。4月5日にギャラが入るまでの6日間をこれでしのぐのである。う~ん、どうやら今回も楽しいゲームになりそうだ。

記事/快活60還暦ホームレス記者:清水一利

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