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2018.03.18

【望郷特集】法事にそぐわない人々

今日、3月18日は「春の彼岸入り」です。

ひょっとしたら、快活紳士の皆さんの中にも「今日は親族でお墓参りに行ってきた」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ところで、私はいつもお墓参りをしていると、ついつい思い出してしまう光景があります。

それは若かりし頃の法事での地獄のような光景です。

しかも、地獄は地獄でも阿鼻叫喚の桃色地獄です。

本来、黒一色で統一されるはずの法事が、なぜ桃色に染まってしまうのか。それにはこんな深いワケがあるのです。

そもそもウチの一族郎等は代々、女のほうがが圧倒的に多い家系です。

その比率は女9に対して男1といった具合でしょうか。

ですから、法事になると男たちはみんな隅のほうでちんまりとしています。

ただそれだけならまだ良いのですが、この女たちが全員「爆乳」だからタイヘンなのです。

まず、私たち一族が法事に行くと、その瞬間に寺の雰囲気が一変します。

考えてもみてください。100人近い爆乳が大挙して乱入してくるわけです。まだ修行の足りない小僧などは、脱糞しながらその場にへたり込んでしまうような迫力です。

加えてタチが悪いのは、なぜか女たちの喪服の胸元が全員、思いっ切り開いているのです。そこに大玉の真珠のネックレスをあしらっているわけですから、嫌でも胸元に目が行ってしまいます。

それが、ワサワサと乳を揺らしながら狭い本堂を動き回っているわけですから、経を唱える和尚のほうも、たまったものではありません。

だいたいにして経を間違えます。

ひどいものでは爆乳軍団の襲来にテンパった和尚が袈裟の袂を焼香中に焼くなどという事件もありました。

そして、いつもそれを見た爆乳たちが、乳を揺らしながら怒り狂うのです。

厳しい修業を積んだはずの高僧でさえも、冥府魔道の桃色地獄に引きずり込む我が一族の法事。このままでは寺のひとつやふたつは潰しかねません。

せめて、女たちの服装を和尚の気が散らない程度に抑えなければなりません。

そこで、数少ない男親族たちで集まり、爆乳たちが何故いつもことさらに乳を放り出して法事に臨むのか、恐る恐る聞いて回ることになりました。

その結果、驚くべき事実が判明したのです。

それは「爆乳用の喪服がない」という至極、単純明快なものでした。

爆乳たちが口を揃えていうには、買った時にはそれほど胸元が開いていない喪服であっても、自分のサイズ通りに選ぶと着た時にどうしても生地が伸びて乳がまろび出るというのです。

そして同時に真珠の謎も解明されました。

やはり爆乳たち曰く、黒の喪服で胸元が開いていると白い肌が必要以上に目立つので、大玉の真珠で誤魔化しているとのことでした。

ちなみになぜ、真珠かというと、真珠には「涙」を意味する宝石言葉があるようなのです。

ともあれ、爆乳たちが寺を潰すために乳を放り出しているわけではないことがわかりましたが、「爆乳用の喪服がない」という問題は解決されませんでした。

以来、我が一族の女性は、法事では和服の着用が義務付けられています。

それでも相変わらず一族の男女比率は変わっていませんので、大挙して寺に訪れると、やはり迫力があります。

その光景を見ると、桃色地獄はなんとか脱したものの、今度は「女極道の集会」にしか見えないという違った地獄が展開されていますが、寺を潰すまでのことではないでしょう。

ちなみに、現在は「爆乳用」の喪服もあるようです。私のように「法事の爆乳」にお困りの方は是非調べてみてください。

文責:編集長原田

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