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2018.03.10

【送別の春】歴史には残らない先輩たちの名言

早いもので、今年もとうとう3月の中旬を迎えてしまいました。

毎年この時期になると、多くの会社で「送別会」が行われます。

小社も例外ではなく、出版史上に名を残した往年の名編集者変わり者が、惜しまれながらも会社を後にしております。

思い起こせば、諸先輩たちは数々の「名言」「迷言」を残してくれました。

「クレーム対応には方言を使え」が信条だった先輩は60歳になっても「つい最近、田舎の鹿児島から出てきたばっかりで、よくわからないんです」と言いながら、読者からの苦情を見事に処理しておりました。

「スケベな原稿は金玉をまさぐりながら書け」が信条だった先輩は、いつも素晴らしい文章を綴っていましたが時折、陰毛を原稿用紙の間に付着させては、印刷所の人に悲鳴をあげさせていました。

「女から本音を聞くなら辛い身の上話をして同情を誘え」が信条だった先輩は、いつも嘘の身の上話を必死でこしらえていましたが、そのうち嘘と現実の境目がなくなってしまい、最後には少し様子がおかしくなってしまいました。

思い起こせばキリがありませんが、先輩たちが残した数々の「お言葉」はどれもこれも、私たち後輩たちの血となり、肉となり、その後の会社運営の基盤になっております。

この場をお借りして御礼申し上げます。

さて、先輩たちが残した数々の名言の中でも、自分がシニアになってようやく理解した言葉があります。

それは「50を超えたら20の時の2倍働け」というものです。

当時、私は30代でしたので、還暦間近のその先輩が何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。

その意味が最近、やっとわかったのです。

20代の頃は、誰しも我武者羅に働きます。社会に出たばかりで右も左もわかりませんから、とにかく前を見てまっすぐ突き進むしかありません。

無駄な動きのほうが多いので当然、時間もかかります。私も若い頃は会社から帰ったら、風呂にも入らず即、気絶するというのが定番でした。

それが、30代になると、次第に要領を得てきます。

無駄なことに翻弄されることがなくなりますから、新しいことに挑戦するゆとりが出てきます。能力的には20代の頃の1・5倍、同じ仕事を3分の2の時間でこなせるようになります。

これが40代になると、さらに熟練度が増してきます。世に言う「働き盛り」というやつです。仕事でも私生活でも脂がのって充実し、おまけに収入面でも安定します。能力的には20代の頃の2倍以上、同じ仕事を半分の時間でこなせるようになります。

出世が早い人だと「もう管理職になっている」という人もいるかもしれません。

さて、それが50代になったらどうなるでしょう。

ここまでの流れなら、50代の能力は20代の3倍以上、同じ仕事を3分の1の時間でできるようになると言いたいところです。

ところが、現実は必ずしもそうではないのです。

多くの50代の男性は、確かに20代よりは能力が高いのですが、まったく仕事をしなくなります。

より正確に言えば、下の者に指示することが多くなり、自分で動くことがなくなるのです。

つまり、せっかく若い頃の3倍以上の能力を身につけているのに、それを2分の1以下の能力の下っ端にやらせているというのが現状なのです。

しかも、当の会社もこれを容認しています。

まるで、長いお勤めを終えてムショから出てきた武闘派ヤクザに「あとは何もしなくていいからゆっくり休んでくれ」と言っているようなものです。

せっかくの男気が台無しです。

これでは会社の業績は上がるはずもありませんし、組も強くなりません。

もし、世の中の50代が全員、戦国武将のように自ら先陣を切って仕事に臨んだらどうなるでしょう。

おそらく世界一の経済大国になることは疑いようがありません。

「50を超えたら20の時の2倍働け」

単純計算すれば20代の3倍の能力を持つ50代が2倍働けば、サンニが6で6倍の成果を出せることになります。

決定権もあり、人脈も豊富、加えて取引先の同世代の人脈もそのほとんどが役職付きということも加味すれば、6倍以上無限大のパワーと言っても過言ではありません。

50代が20代よりも働く会社。これほど恐ろしい会社はないのです。

私のように窓際で週刊大衆を読みながら鼻くそをほじっていてはいけません。

文責:編集長原田

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