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2018.02.26

【還暦放浪記】ホームレス国際交流編

自宅のある目黒や事務所があった白金高輪に近く、地理に明るいということからこれまで田町や五反田、麻布十番界隈のネットカフェやカプセルホテルを渡り歩いてきた私だが、最近になって上野や浅草、神田といったあまり馴染みのない下町方面に足を向けることが多くなってきた。

というのも、これらの地域にはインバウンド向けの「ホステル」と呼ばれる、小さいながらもこじゃれた宿がたくさんあることを知ったからだ。

ほとんどの宿が1部屋に二段ベッドがいくつか置かれ、その1つを使うシステム。カーテンで仕切られているだけなので、隣りのいびきがうるさくて少々気になることもたまにはあるが、布団はふかふかだし、シーツや枕カバーはきちんと洗濯されているので、快適この上ない。

また、バスタブこそないもののシャワーが完備されていて、所定の時間内なら自由に使えるのもいい(ホステルによっては24時間いつでもOKというところもある)。

さらに、これも大事なポイントだが、宿泊代が高くても2500円前後、当日の予約だと1500円!というホステルもある。ホームレス生活が続く私にとって、この価格はホントにありがたい。

だから、最近は毎日のようにネットで検索しては安いところを泊まり歩いているというわけだ。

さて、私が好んでホステルを利用しているのは、今いったような理由だけではない。実はもっと大きなことがある。

それはホステルでは、さまざまな国からやって来たインバウンドたちと交流ができるからだ。私は、そのことが楽しくて仕方がない。

それぞれのホステルには「ラウンジ」「ロビー」など呼び方はさまざまだが、宿泊者たちが集うための場所が必ずある。そこに行くといろいろな国の人と知り合うことができ、新たな世界が広がってくるのである。

とはいえ、私は英語が堪能というわけではない。むしろ苦手だ。それでも手振りや身振り、あるいは中国、台湾系の人なら漢字だけの筆談で、何とかコミュニケーションをとることができる。

先日、上野のホステルで知り合った35歳のアメリカ人ジョンは、日本の浮世絵、中でも葛飾北斎の絵に惹かれ、北斎のことをもっと知りたいと日本にやって来たという。自慢するわけではないが、私も昔から北斎には興味があり、何冊も本を読んだので、北斎に関してそれなりの知識は持っているつもりだった。

ところが、ジョンの知識は私のそれをはるかに超えていた。彼と話していると、専門的な用語がバンバン出てきて、これには私も驚かされた。

北斎は日本人が世界に誇るべき画家である。本来なら日本人である私が、ジョンにその北斎のことを教えて

しかるべきなのに、そうでないのは何とも歯がゆい。しかし、それでも未知の異国人と思いがけないことでコミュニケーションできる楽しさがそこにはある。

これだからホステル通いがやめられなくなっているのだ。

記事/快活60還暦記者:清水一利

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