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2018.02.24

【仕事の原点】チラシ配りはスポーツです

21日から23日までの間、私は千葉県の『幕張メッセ』という施設で仕事をしておりました。

隣の部署が、そこで開催される『地方創生エキスポ』なるイベントに出店することになり、私のような他部署のオイボレまで駆り出されることになったからです。

スタミナも体力もなければ、大した仕事もできない窓際族の私に託された仕事はたったひとつ。

それは「チラシを配ること」です。

「チ・ラ・シ・く・ば・り」

正直、私はふてくさっていましたし、ナメくさっていました。

いくら窓際だからといって、私のようにな年配者にケツを拭く紙にすらならないものをテッシュもつけずに配らせるなんてあんまりです。

しかも、飯も出なければ、手当も出ません。

そもそも、チラシ配りなんぞ、まだチンコが剥けてない小学生でもできそうな仕事です。

とっととノルマをこなして、ご当地のソープにでも行くに限ります。

そう決心した私は、さっそくチラシを配り始めました。

ところが、いつまで経っても誰一人受け取ってくれません。

やはり、ティッシュも飴もついていないからでしょうか。通行人たちは私に見向きもしないのです。

「あうっ、あうっ」

私は焦りました。このままでは、またもや「仕事ができない」とレッテルを貼られてしまします。

何より、早めにチラシ配りを終えてソープに行くという私の壮大な計画も総崩れになってしまうに違いありません。

そこで私は、通行人を追いかけていって、無理やりチラシを渡す方法に切り替えました。

しかし、それは逆効果でした。

通行人たちは露骨に嫌な顔をしながら猛スピードで逃げていきます。

そして、さらに事態は悪化します。

ハゲ散らかったオッサンがハアハアと息を荒げながら通行人を追いかけ回している姿が、周囲からは「変質者」にしか見えなかったのでしょう。

いつしか、私たちの店の前には、猫の子一匹寄り付かなくなってしまいました。

こいつはいけません。

店に待機している他部署の人間たちも、そろそろ「この異変」に気がつき始めそうです。

「ううう…マズイ、マズすぎます」

さらに悪いことに、冬といえども走り回って汗だくになったことで、私のハゲ頭からは湯気が出始めてきてしまったのです。

とてもまともな人間には見えません。

端からみれば、かなり近寄りがたい人間になっていることは火を見るより明らかです。

「うううう…」

もはや絶望的と思われたその時、少し離れたところに私と同じように湯気を出しながらチラシを配っているハゲを見つけました。

誰が見ても変態にしか見えませんが、驚くことに通行人が次々とこのハゲからチラシを受け取っているのです。

一体、何が私と違うというのでしょうか。

私は、しばらくの間、その湯気ハゲを観察することにしました。

すると、明らかに私と違うところが見えてきました。

まず、湯気ハゲは、渡す前に大きな声で通行人に「こんにちわ!」と挨拶をしているのです。

しかも、勃起もしてないののに「くの字」の姿勢になって通行人に近づき、脇を締めて「体ごと」ぶつかっていきながらチラシを配っていたのです。

それに対して私のほうはというと、無言で、直立のまま、手だけでチラシを配っていました。

わずかなことといえども、そこには大きな違いがあったのです。

声を出し、腰を落とし、体ごと相手にぶつかって行く。

こりゃもうスポーツじゃないですか。

もしかしたら、相撲道などの武道にも通ずるものがあるかもしれません。

近年、多くの日本人が忘れていることがあります。

「挨拶」、「低姿勢」、「体ごとぶつかっていく姿勢」です。

これはビジネスの世界でも、とても重要な心構えということができます。

たかがチラシ配り、されどチラシ配り。

今回のことで、私は仕事の「原点」を見たような気がします。

文責:編集長原田

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