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2018.02.01

【裸の国際問題】銭湯と外国のお客様

今、日本を訪れる外国人、いわゆるインバウンドが増えてきた。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてその数はますます多くなることだろう。

そんなインバウンドがことのほか興味を示しているのが銭湯だ。日本文化を手軽に直接体験することのできるものとして銭湯に注目が集まっているのだ。

町中の銭湯にもそうした外国人の姿が目につくようになった。

ところが、銭湯の側からすると、お客が増えたと手放しで喜んではいられないこともあるのだという。

それは銭湯の入り方のルールをきちんと理解していない外国人が多いということだ。

パンツをはいたまま入浴したり、風呂から上がる時、体を拭かずにそのまま出てしまったり、中には、洗い場でいきなり洗濯を始める人もいるというからびっくりだ。

その中でも、多くの外国人がやってしまうのが体を洗わずにすぐに湯船に入ってしまうという行為。

ほとんどの外国人は湯船に浸かるという習慣を持たないだけに仕方がないのかもしれないが、これは銭湯にしてみればやってはいけない最大のマナー違反だ。

インバウンドの多い都心の銭湯では、銭湯の入り方を英語で表記して掲出して理解促進に努めていることもあり、最近はだいぶ改善されてきたそうだが、それでも裸になるや否や湯船に飛び込むインバウンドが後を絶たないという。

そして、銭湯にとってもう一つ頭の痛いことがある。それは入れ墨タトゥの問題だ。

今、多くの銭湯では、入れ墨やタトゥをした外国人の入浴を断っている。それはもちろん外国人だけではなく、入れ墨・タトゥの入っている日本人も同様だ。

日本には昔から入れ墨やタトゥをネガティブなもの、反社会的なものとして受け止めてきたという歴史的な過去がある。江戸時代の犯罪者が手首や足に入れ墨をされたことやヤクザの刺青を見てもそのことがよく分かる。多くの日本人にとって入れ墨・タトゥは受け入れがたいものなのだ。

ところが、外国人の入れ墨・タトゥは日本とは全く事情が異なる。彼らにとってそれは決してネガティブなものではなく、例えば自らの民族・部族を示す象徴のようなものだったりするからだ。それだけに、入れ墨やタトゥが原因で入浴を拒否されることが外国人にはどうしても理解ができない。

最近では銭湯側が理解を示し、タトゥOKを打ち出しているところも増えてきたが、それでも観光庁の調べでは半数強の約56%の入浴施設が拒否しており、入浴を拒否していない施設は約31%。今もなお拒否している施設のほうが多いのが現状なのだ。

はたして今後、どんなハプニングが起こるか、ちょっと心配だ。

取材/快活60還暦記者:清水一利

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