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2018.01.19

【快活記者突撃ルポ】歩きタバコを注意してみたら

今、喫煙者は何かと肩身が狭い。タバコを吸っているだけでまるで犯罪者でもあるかのように扱われ、白い目で見られることも少なくない。タバコを吸える場所も世の中からどんどん減っている。

筆者は40年来の愛煙家である。周りの仲間たちは次々に禁煙して、タバコを吸う人間はほとんどいなくなってしまったが、私は今まで一度も禁煙しようと思ったことはないし、これから先もやめるつもりは毛頭ない。喫煙は私にとって呼吸することと同じだからである。健康のために禁煙するなど真っ平ごめんだ。

ただし、だからといって、私は歩きタバコをしたり、禁止されている場所で吸ったりはしない。少なくとも最低限の喫煙マナーだけはちゃんと守っているつもりである。

ところが、町中ではいまだに歩きタバコをしたり、吸い殻のポイ捨てをする人が結構目につく。それは老若男女を問わずである。

私はそんな人を見かけると必ず注意することにしている。自分自身がタバコを吸うだけに、喫煙者はモラルがないといわれ、同じ仲間だと思われることが我慢できないからである。

私が注意をすると、相手の反応は、だいたい以下に大別される。

素直に聞き入れ、すぐに吸うことを止める。

逆ギレして反抗してくる。

聞こえないふりをするか、あるいは「分かった」といいながら、私の注意を無視して吸い続ける。

私の経験からすると、①が5割、③が3割、②が2割といったところだろうか。

反抗してくる相手の言い分は、これまたお決まりのパターンがしかないので、対処法は用意できている。

ところが、先日注意した相手の言葉は私の予想だにしなかったものであり、私を呆然とさせた。

相手は70代と思われる、鋭い目つきの老人だった。若い頃には女をさんざん泣かせたに違いない男前で、シニアならではのシブい七宝焼きのループタイが決まっていた。

駅前の横断歩道で私が信号待ちをしていると、隣にいたその老人がいきなりポケットからタバコを取り出し、火をつけた。ちなみに銘柄はショートホープ。軟弱な1ミリのタバコではないところが、いかにも頑固者に違いない老人によく似合っていた。

「あの、ここ禁煙ですよ」

私がいうと、件の老人は、私の顔をキッとにらみ、そして、落ち着いた声でこう言い放ったのである。

「何だ、小僧。文句あんのか」

いっておくが、私は今年62歳である。たしかに70代の老人から見れば60代の私は小僧かもしれないが、この年になって人から面と向かって小僧呼ばわりされたことはない。「小僧」、予想もしていなかった言葉と、その新鮮な響きに心打たれ、私は返す術を失って立ち尽くしてしまったのである。

そして、私もいつか、誰かを小僧呼ばわりしてやろう、そう思った。

突撃取材/快活60還暦記者:清水一利

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