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2018.01.16

【取材報告】とっても真面目な水の話

「蔵元」
辞書などで調べると、酒、味噌、醤油などの醸造元のことを総じて「蔵元」というようです。
「蔵」から連想するイメージといえば、江戸時代から代々受け継がれた瓦屋根の古い木造建築だったり、オレンジ色の薄明かりの中で、酒や味噌が、静かに、ゆっくり熟成している様子を思い浮かべます。
蔵の所在地も自然に恵まれた山間部などを想像することが多いでしょう。
ところがどっこい、実は東京のど真ん中にも酒蔵があるのです。
「東京港醸造」
本日、こちらに取材に行ってきました。
1812年創業の老舗で、当時の屋号は「若松屋」。
ここで作れられている日本酒「江戸開城」は、その名の通り、幕末の志士、西郷隆盛や勝海舟、山岡鉄舟と深い関わりを持つ銘酒です。


実は、この若松屋さん、後継者問題や、酒税法の変化により、1911年に一度、店を閉めています。
7代目当主となった齋藤俊一さんが平成23年におよそ100年の時を超えて復活させました。
きっかけは関西地方の元大手酒造メーカーで杜氏をしていた寺澤善実さんとの出会い。
以来、二人三脚で酒造りをしています。
よく「酒は水が命」といいます。
実際、酒の味は水の善し悪しが大きく関係するそうです。
そうなると、気になるのは、東京のど真ん中で酒造りをしている醸造所がどんな水を使っているのかということ。
結論から言えば、ここで造られる日本酒はすべて、「東京の水道水」を使っているのです。
こういうと、もののあわれのわからない無粋な素人は「そんなもん、酒の仕込み水に使っても旨い酒なんてできるはずない」とのたまうに違いありませんが、このような考えは一刻も早く訂正すべきです。
杜氏の寺澤さんも東京の水道水を「酒どころ、京都の伏見の水に似ている」絶賛しています。
事実、寺澤さんが造った東京の水道水を使った日本酒は、賞もとっています。
また、東京の水道水は酒の味や色を損なう鉄やマンガンがほとんど含まれていません。塩素もお酒の発酵過程であっという間に無くなるとのことです。
つまり、私たちが思っているよりも、「東京の水道水は旨い」ということになります。
考えてもみてください。
何十万人が生活用水として使う水です。
しかも、そこには世界に冠たる日本の最新浄水技術が駆使されているわけです。
まずいはずもなければ、危険なわけもありません。
むしろ、驚くほど旨いと考えた方が良いでしょう。
そう考えると、東京にお住まいの方はもう他県の水を買う必要はありません。
水道水で十分旨いとなれば、家計も楽になります。
しばらく東京在住でしばらく水道水を飲んでいないという方は、本日、試しに飲んでみてください。
とっても美味しいですよ。

文責:編集長原田

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