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2017.12.26

【年末特集】今だからこそ番組ができる路線バスの旅

近年、路線バスで、観光スポットでもなんでもない場所を散策する番組が人気のようです。

最初の頃は都内など、身近な場所を巡る小さな旅が定番でしたが、最近は田舎のローカル線にまで足を伸ばすようになりました。

この様子を見て私は、つくづく「日本は平和になったものだなぁ」と感じます。

番組ののんびりとした進行を見てそう思うのではありません。

私が言いたいのは「治安」のことです。

思い出してください。昔、田舎の路線バスがどのようなものだったかを。

今から40年前ほど前、田舎の路線バスは「悪の巣窟」でした。

最後部の座席には、「北斗の拳」を地でいくような不良たちが占拠していて、女学生が乗ってくると「ヒャッホーウ」と言いながら、スカートをめくっていたものです。

ワシの町ではそんなことなかった。

そういう方もいるかもしれません。

でも、少なくとも私が学生時代に見た路線バスの車内では、弱肉強食の地獄絵巻が繰り広げられていました。

私が学生時代を過ごした町は、それはそれは治安の悪い場所でした。

どれほど治安が悪かったというと、町の電信柱やガードレールの全部に「バカ死ねセックス」という落書きが施されていたほどです。

夜昼を問わずエビのようなバイクが爆音を上げて走り回り、後部座席には背中に難しい漢字を並べた特攻服の怖いお兄さんが、いっぱい釘が刺さった木製バットを握りしめていました。

高校生は洋ランにボンタン。いつでも敵を蹴り殺せるように先の尖ったエナメル靴をはいていました。

彼らは皆「ケッケッケッ」「ひっひっひっ」と笑いました。

女子高生にいたっては、畳一畳分ぐらいはあるようなアフロパーマをかけている娘たちがたくさんいました。今となっては「氣志團」しかかけていないようなサングラスをかけ、ポケットには貝印の両刃カミソリを忍ばせていました。

彼女たちは自分のことを「あたい」と言っていました。

なかには童貞たちに500円でアソコを見せてくれる心優しい子もいました。

今思えば、まるで漫画です。

そしてそんな奴らが皆、バス通学をしていたのです。

もし、あの頃、私の町に路線バスの旅がロケに来ていたらどうなっていたことでしょう。

徳光さんも田中の律ちゃんも乗った瞬間に脱糞したに違いありません。

そこにはこの世の地獄が繰り広げられているからです。

朝からアンパン(シンナー遊び)を決め込み目がイってしまっている学生がいたり、鎖ガマを振り回している学生がいたり、学ランの背中に「南無阿弥陀仏」と物騒な刺繍が施された学生が『エロトピア』を読んでいたり、ニワトリのような頭をした学生が真面目な学生から金品を巻き上げていたり、窓の外に小便をしている学生がいたり。

のどかな田舎旅を演出し続けてきた人気番組は一瞬にして「放送事故」です。

また、あの頃の田舎の高校生はテレビキャメラを向けられたらチンポを出さないと収まりがつかないという少年変質者も少なからず存在しました。

こうなると、もう放送はできません。

平成という元号名の通り、今の世の中にはもう、彼らのような種族はいません。

絶滅したのかもしれませんし、地下に潜ってもっと陰湿になったのかもしれません。

当時は毎日が失禁と脱糞の連続でしたが、今となっては懐かしい思い出でもあります。

つくづく平和な世の中になったものです。

文責/編集長原田