佐々木正洋のいまさら聞けない一般常識 ベテランアナがやさしく解説

2020.03.23

第87回「新型コロナウィルスに感染した⁉(前編)」

2020年3月10日、突然発熱しました。37度7分まで上がっちゃいました。この日は東京以西の地方は雨のところが多く、九州に帰省していた僕は辛い上京となりました。

症状の推移、順を追って話しましょう。発熱の前に実は伏線があったんです。帰省して2日目、3月6日の金曜日でしたか、仮歯が取れちゃったんですね。左の上奥歯の3本分です。全てを仮歯にする前、3本の内1本にひびが入っていた為にそのままにしていても碌なことにはならないと、思い切って抜いちゃっていたんですね(2本は元々仮歯)。このコラムでも書いた高尾の、実に信頼がおける巧い歯医者さんです。抜いた後に見たらやはりひびが入っていましたもんね。ああいうのって歯医者さんと信頼関係がないと、わかっていてもおいそれと抜けないものですよね。

それで都合3本分の仮歯をプラスティックで作っていたんです。2月29日のことです。これは、歯を抜いたところがちゃんと元の歯肉に戻ったら、つまり傷口が癒えたら、部分入れ歯をする予定でした。7月にはその歯の工事(治療)が。そういう理由もあってどちらかというとゆるく留めてあった3本分の仮歯がスポッと抜けちゃったんです。それで仕方なく反対側(右側)の歯で食べるようにしていたんですね。多少の不自由を我慢すればしばらくは、何の問題もなかったんですが、8日の早朝、右上の奥歯のところが痛くて眼が覚めちゃいました。

こちらも右上の奥歯の2本を仮歯にしていたんですね。で、これもどちらが本物の歯かわからないくらい見事に作られていまして、2本の仮歯の奥の方に金属の輪ッカを作ってはめ込んでいた歯が少しグラグラしてきたんです。もう、あっちもこっちも弱り始めて、こういう時に自分でも歳を取ったんだなあ、って感じるもんですね。

グラグラしてきただけならいいんですが、鏡を見て愕然、右の頬がおたふくのように腫れあがっているではないですか! 歯を磨くと歯ぐきの部分が痛くて、顔を洗うと頬の真ん中あたりにしこりが感じられてほっぺたが痛いんです。つまり右の仮歯を留めてあったその歯もグラグラしてきて炎症を起こし、歯槽膿漏で、膿が出て頬を腫らした、ということらしいのです。

顔の腫れはひきませんでしたが、痛みがピークを越えてどうということは無くなったんですね。それでこれは放っておけば治るかもしれないと思ったのがいけませんでした。

ところが3月9日も朝方、8日ほどではなかったのですがまた痛みを覚えるようになり、11日帰省の予定を繰り上げ、急きょ10日に帰ることにしました。93歳の母も随分心配して、何のための帰省だったのか申し訳ない気持ちで10日の便で北九州空港から帰りました。

因みに新型コロナウィルの影響で今、飛行機はどんなに混んで座るとしてもひとつおきにしかシートに座れないようになっており、換気も十分、何の心配もありません。何でそういう国民がちょっとホッとする安心材料ってマスコミは伝えないんだろうかって、少しムッとしました。まぁ、だからと言って体調が良くなったわけではなく、もう飛行機に搭乗するころにはグッタリ、でした。

羽田に着いたその足で高尾まで雨の中、機上より長い時間、2時間くらいかけて高尾の名歯医者、大貫歯科に到着しました。欠けたものも合わせてスポッと抜けた左上奥歯の3本のプラスティック仮歯は今度はしっかり固定され、右の上奥の仮歯を留めてあった、その歯はレントゲンを撮り、膿が出ていることが確認され、いずれこの歯も抜かねばなりません、と言われやがて総入れ歯になるかもしれない、哀しい自分の将来を思いやったりもしました。滅菌の注射をされ、オヤジゆえ「ウッ!」とくらいしか声をあげられず涙が出るほどの痛みをこらえて、歯科医院をあとに。

雨の中、トランクを引きずりながら、うなだれながら、今度は自宅まで1時間、這々の体でたどり着いたのでした。朝9:30に北九州の実家を出て、自宅到着18:30。さすがの気丈のカミさんも、ちょっと緊張気味に「すぐ体温測って!」という声。30秒体温計のチチチチ、チチチチという無機質な音に促され目にしたデジタル数値37.7℃、あ―――――――っっっ!!    次回に Continue・・・。

    佐々木 正洋
    佐々木 正洋
    1977年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。16年間担当「夕刊キャッチアップ」の最高視聴率16%は今だ破られず。また、2002年出版の「ちょっとしたコツで誰でも『上手な話し方』が身につく」は、当時現役局アナとして近年初1万部を突破。猪木の闘魂ビンタの元祖。2012年独立。テレビ、ラジオで活躍の他、各種イベントの司会や講演を行い、「雑誌ネット」で記事批評を載せ、駒沢女子大学で講師を務める。インターネット、新聞などで世相を斬る、コラムニストでもある。北九州市観光大使