佐々木正洋のいまさら聞けない一般常識 ベテランアナがやさしく解説

2019.11.18

第72回「ストレス解消、疲労回復、記憶力維持、歯茎を強くする、そんな食べ物あり⁉」

近くにスーパーのサミットがあります。そこでこのところ病みつきになっているお菓子があります。

実はいい歳をして「かりんとう」です。

それも「ピーナツかりんとう」です。

袋にも“あとをひくおいしさです”とひらがなで書いてありますが、その通りです。少々安っぽい植物油脂でピーナツの細かく砕いたものをかりんとうに乗せ、揚げています。オリゴ糖や水飴、蜂蜜もまぶしてあり、どちらかというと揚げ饅頭などと似たベクトルのスナックで、内容量100gで100円(税抜き)ですが、ひとふくろで503kcalもあります。ですから一晩で一袋食べると必ず太ります。

でも元々100gしか入っていないので、少ししか食べないつもりでもあっという間に全部食べちゃいます。意志が弱く気が付くと袋の封を切ったその角を口にあて斜め上から一粒残らず口の中に放り込んでいます。粉になったかりんとうまで完食です。

そんな私ですが、食べる割には運動量が少なめで、それでなくてもすぐ太る体質なので普段は米粒を食べずにダイエットに励んでいるのです。

でもこれじゃあ元の木阿弥。妻には「それじゃあ何の意味もないじゃない!」と小言めいたことを言われるので、頼まれた買い物ついでにスーパーでは精算時にカードは使わず現金で別レシートにしてもらっています。

別の袋に入れてこっそり持ち帰るためなんですね。

ここまでくると、もう中毒です。話の流れからしてみれば「かりんとう」と言わなければ、ドラッグのようですね。

実際、何も悪いことはしていないのに、なんだか一気に全部食べた日は、後ろめたい気分になるんですね。これじゃあ、「ピーナツかりんとう」を食べた喜びも半減です。そんなことを思ってレジに並んでいたら、小棚にガムが置いてありました。ガムってちょっと見ないうちに驚くべき進化をしているんですね。まるでサプリメント、です。<歯ぐきを健康に保つ><記憶力を維持する><ストレスや疲労感を軽減する>などなど。

これ、それぞれのガムの謳い文句です。昭和時代にはそんな言葉はどこにも見当たりませんでした。せいぜい<お口の中ひんやり>程度のものだったと思います。

面白そうなのでこの3種類のガムも買いました。“歯ぐき”が128円、“記憶力”が130円、“ストレス”が130円でした。ピーナツかりんとうと比べるとやや高い感じもありましたね。

そのガムたちを実際に食べてみました。

記憶力を維持するガムを食べたからと言って「たしかに効果があった」なんてわかる訳もなく、これは時間を計ったんですが、25分くらいで味が消えて、3種類のガムの中では一番味気なく余韻の無いガムでした。

でも1枚1枚のガムに喜怒哀楽顔などのイラストが6つ描かれ、裏を見ると「一番左端の人は何色?」なんてクイズが出ているという小細工がしてあるんですね。日本人らしい涙ぐましい努力というか、微笑ましいというか、なるほど記憶力を維持するガムなんですね。

次に“歯ぐき”のガムです。

噛んだとたんスーッとして思わずくしゃみが1回出ました。スーッとはっかのような爽やかな感じが口の中に広がりそして程よい甘みもあるんです。仮歯を入れているんですが、全くひっ付かないし、しかも味が長持ちで30分以上味がそれほど落ちることがなく余韻もありなかなかの優れものでした。おなじみのXYLITOL(キシリトール)という文字が安心感をあたえるのかもしれません。

最後は“ストレス”ガム

あら不思議、梅っぽい味のようでもありほんのり甘みもあり、これが本当に僕の気持ちをマイルドにさせたんですね。宣伝文句に乗せられてその気になったのかもしれませんけどね。味持ちの時間はこれが一番短く20分くらいしか持ちませんでした。

そういえば小学生の頃、遠足に行くときだけ100円分だか200円分だかのおやつを持ってくるのを許されて嬉しくてしょうがなかったんですね。あの頃の定番は「キャラメル、ガム、飴」でしたかね。それが、今は怒られないようにそうっと部屋に持ち込み、能書きを読みながら、それぞれを口にほおばるんです。

本当はかりんとうにはコーラが一番合うんですが、カロリーから言うととんでもないことになりますし(今はノンカロリーも出ていますが)、ゲップが出て妻にバレるおそれもあり、この組み合わせはなかなか実現しません。

でも、多少太ることをやむを得ずとすれば、今日一日、ひそかな喜びを満喫し、記憶力を維持し、歯ぐきを健康に保ち、ストレスや疲労感を軽減して、もう言うことナシですかね。

    佐々木 正洋
    佐々木 正洋
    1977年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。16年間担当「夕刊キャッチアップ」の最高視聴率16%は今だ破られず。また、2002年出版の「ちょっとしたコツで誰でも『上手な話し方』が身につく」は、当時現役局アナとして近年初1万部を突破。猪木の闘魂ビンタの元祖。2012年独立。テレビ、ラジオで活躍の他、各種イベントの司会や講演を行い、「雑誌ネット」で記事批評を載せ、駒沢女子大学で講師を務める。インターネット、新聞などで世相を斬る、コラムニストでもある。北九州市観光大使