佐々木正洋のいまさら聞けない一般常識 ベテランアナがやさしく解説

2019.10.25

第68回「痩せる思いで 太る⁉」

実は僕は今、フジテレビ毎週火曜日の夜11時30分からの番組『乃木坂46のザ・ドリームバイト!』に出演しています。担当しているのは『芸能人副業ドリーマーニュース』というコーナーです。

一緒にコーナーを担当しているのはフジテレビ2年目のアナウンサーの井上精華さん。詳しく知りたい人はフジテレビ女性アナウンサープロフィールを覗けば、動画までついていますから、よくわかっちゃいます。僕と同じ九州は福岡県出身なんですが、江戸っ子かなと思うくらいチャキチャキしていて気持ちがいい人ですね。

もちろん、フジテレビアナウンサーならではのタレント顔負けの健康美人。元気いっぱいで収録時はいつも笑顔。共演していてとってもやりやすい女性です。それだけ僕に、スタッフに、気を使っている証拠なんですよね。

この『芸能人副業ドリーマーニュース』での彼女の役割のひとつは、僕の喋りに合わせて、パネルのめくりをはがすこと。なんだ、そんなことなのって言う人がいるでしょうが、息を合わせるのが結構大変なんですね。僕ひとりで「めくり」も「アクション」も出来ればいいのですが、元来アナウンサーって喋り以外は不器用なのが相場なんです。

それにきっかり1分コーナーですからその時間に合わせて喋ることを考えたら、めくりはまずムリ。それにもし出来たとしても、やらない方がいいに決まっています。視聴者のおじさんだって、女性だって、きれいで笑顔のチャーミングな女性アナウンサーが出演している方が見たくなるというもの。ちょっと自虐的かもしれませんが、僕が視聴者としてもその方が楽しく見られるのは間違いありません。

それに番組の華やかさが違いますね。一緒にやっていて楽しいですもんね。相手が女性アナウンサーだったら誰がやっても楽しいんじゃないかと、皮肉っぽく言う人がいるかもしれませんが、そんなことはないんです。そこはやっぱり人間同士だから、ちょっとだけウマが合ったり合わなかったりするんですね。

そして僕が何より嬉しいのは、上手くいったときに収録スタジオにいるスタッフの皆さんが拍手をしてくれることなんです。放送時間に余裕があったら、その拍手の音まで聞いて欲しいくらい。あとで付け加えた録音した拍手ではないですよ。もちろん少しでもいい仕事をしてくれるようにと僕をのせる意味でも拍手をしてくれるのでしょうが。おざなりの拍手ではないから、単純な僕なんかどこまでも走っちゃいます(笑)。

こういうのがラグビーじゃないですが、一体感を生むんですね。で、一体感は視聴率を生むんですね。喋りのパートパートでぶつ切りでとる訳じゃなく、カメラの前にタイマーをおいて一発勝負。収録だからプレッシャーはある程度抑えられますが、それでも痩せる思い、なんです。喋っている途中で、『あ~、この先、活舌が不安な言葉があるんだよな』なんて思っていると、確実にトチリますね。

例えば「生モッツァレラ」とか、意外に「どなたかというと」などの言葉。「なんだ、たった1分のコーナーなんて簡単じゃん!」と言ってくれる人もいるかもしれませんが、これでオマンマ食べているのだから、そうはいかないんです。それでもって簡単なように魅せる、これが大事ですね。

おまけに告白すると、この収録日に合わせて、実際に体重を落とすんですね。昔はそんなことしなくても新陳代謝が良いから自然に痩せられたんですが、今はそうはいかないんですね。最低3日間は30分以上ジョギングしてお米も食べない。それでようやく1.5㎏くらい痩せられるんですね。

テレビの画面ってどうしても1割増しくらいに太って見える。そして寄る年波、太っているとその分老けて見えるって、まあ65歳ですから老けているんですけどね。ホンジャマカの石塚英彦さんのように太っているのがキャラクターだとそれはそれで見栄えがするんですが、こちとら中途半端だから、痩せなきゃ仕方がないんです。

で、無事収録が終わると急にお菓子やご飯を食べたくなるんですね。あれってストレスですね。ですから、プレッシャーで痩せる思いで、仕事が終わるとそれが原因で太るんですね。これって体に悪いんでしょうね。まぁ、視聴者の皆さんが楽しんでくれればそんな悩みも吹っ飛びます。無事に1分でコーナーが終わったら、どうか温かい拍手を井上さんと僕に、宜しくお願いします。

    佐々木 正洋
    佐々木 正洋
    1977年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。16年間担当「夕刊キャッチアップ」の最高視聴率16%は今だ破られず。また、2002年出版の「ちょっとしたコツで誰でも『上手な話し方』が身につく」は、当時現役局アナとして近年初1万部を突破。猪木の闘魂ビンタの元祖。2012年独立。テレビ、ラジオで活躍の他、各種イベントの司会や講演を行い、「雑誌ネット」で記事批評を載せ、駒沢女子大学で講師を務める。インターネット、新聞などで世相を斬る、コラムニストでもある。北九州市観光大使