佐々木正洋のいまさら聞けない一般常識 ベテランアナがやさしく解説

2019.08.05

第59回「深夜にテレビでスポーツ観戦していて思うこと」

このところのテレビスポーツ観戦。相撲も見ましたが、貴景勝関が休場しているせいもあって今ひとつ引き付けられませんでした。

全英オープン(ゴルフ)、ウィンブルドン(テニス)それぞれ面白く、時にウトウト、眠い目をこすりながらのテレビの中の歓声でハッと目が覚めることもありました。

今年の全英オープン(ゴルフ)は、予選落ちが、話題になりましたね。

2日目のスター選手の一打一打に注視していましたが、先日のマスターズで奇跡の復活を遂げ、ゴルフ好きのトランプ大統領から“大統領自由勲章”まで授与されたタイガーウッズが予選通過ラインに遠く及ばずまず予選落ち。そして今回の全英オープンが北アイルランドに戻ってきて、地元も地元、全英も全米も制した若きヒーロー、ローリー・マキロイが同じ2日目にこの日のコースレコードを出しながら一打及ばず予選落ち。

でもさすがマキロイ。魅せますね。箸にも棒にものスコアを立て直して、2日目の怒涛のバーディラッシュは見応え十分でした。

そして我らが松山英樹、去年、予選落ちしていることもあって、今年こそは雄姿を見せてくれるのでは、と期待して見ていました。予選通過ラインをクリアしたかと思ったらまたスコアを落とす、それこそひとりハラハラドキドキしながら深夜のテレビ観戦です。

ああいう試合の流れの時、皆さんはどうでしょうか?

気になる選手がスタンスを決めてアドレスをとったら「実況、解説の方には黙って欲しい」と思いませんか。

今回のこと、書こうか書くのを止めようかひと月は迷いました。テレビにこれだけお世話になっている身で、テレビに文句を言う、ということがどれだけ不遜なことかわかっているつもりなので。

それもあの、世界の青木功さん、そして日本ゴルフ界になくてはならない存在のゴルフトーナメントプロデューサー戸張捷さんに対して「プレーヤーがショットする直前は、何もしゃべらないで欲しい」と希望しているのですから、それはそれは礼儀知らず以前の問題かもしれません。

他の人に言わせれば「オマエが黙ってろ!」と言われるのが落ちかもしれませんね。あの青木節、戸張節が好きで見ている人も多いでしょうから。

それでも書いてしまうのですから、僕もしょうがないですね。でもこの件は、裸の王様ではないですが、視聴者国民投票をしてみたいくらいです。

実際のところどちらの意見が多いのでしょうか。プレーヤーが打つが打つまで色々と情報を提供し続けた方が良いのか、そうではないのか。

もっと正直に言うと、深夜のテレビに向かって活舌よく「黙って!」と言ってしまった自分。ぼくひとり起きて見ているから、誰にも迷惑をかけてはないのでしょうが、ちょっと恥ずかしくなります。

で、松山が予選落ちしたのも、「実況や解説の声が聞こえちゃったんじゃないのか」などと訳の分からないことまで、頭をよぎっちゃうことがあります。これは当然あり得ないことですけどね。

でも、素人のゴルフ大好きオヤジはそうやって真剣にゴルフ中継を見ていることだけをわかって頂けると有難いんですけどね。青木さんや戸張さんにしてみれば、ここが大事な場面で、ここさえ静かに凝視していれば、あとは特に注視しなくてもいいと判断しているかもしれませんが、僕などは全部のホールが大事な場面なんですね、済みません。青木さんや戸張さんが「君か!くだらないイチャモンをつけているのは!」と面と向かって言われれば即座に「ごめんなさい」と謝ってしまうんですけどね。

ただ、一方で「いち喋り手」として“もって他山の石…”と為すことも忘れてはいけないことです。人って、自分が得意だと思っていることで失敗しますからね。僕の場合は、青木さんや戸張さんと比べるレベルではもちろん無いですが、喋り過ぎる、キライがあります。これは気を付けなくてはいけません。どうしても話がえらそうになっちゃいますね。こういうことを書くと。

ただ、間違いなく言えるのは、深夜のテレビに向かって、大きな声でイチャモンをつけるのはみっともないということですね。相当不気味です。

 

 

    佐々木 正洋
    佐々木 正洋
    1977年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。16年間担当「夕刊キャッチアップ」の最高視聴率16%は今だ破られず。また、2002年出版の「ちょっとしたコツで誰でも『上手な話し方』が身につく」は、当時現役局アナとして近年初1万部を突破。猪木の闘魂ビンタの元祖。2012年独立。テレビ、ラジオで活躍の他、各種イベントの司会や講演を行い、「雑誌ネット」で記事批評を載せ、駒沢女子大学で講師を務める。インターネット、新聞などで世相を斬る、コラムニストでもある。北九州市観光大使