佐々木正洋のいまさら聞けない一般常識 ベテランアナがやさしく解説

2019.03.31

第47回 平成さん、さようなら、新元号さん、こんにちは!

このコラム記事が載る頃には、もう次の元号が明らかになっていて、この記事で新元号を書いたとて気の抜けたサイダーのようなものかもしれませんね。

でも、なぜか、新元号に「光」、「明」といった文字が入っているような気がしてならないのです。インスピレーションですけどね。
安倍総理の国会答弁で、何となくひっかかった文字だったんですね。この二文字、いずれもこれまで元号として複数回使われてきたものとばかり、思っていたのですが、そうでもありませんでした。「明」という文字は「明徳」「文明」「明応」「明歴」「明和」「天明」、そして「明治」と数多く出てくるんですね。

こうなると「明」は使われ過ぎです。それにこれらの年号の名前の中で「明治」は別としても思い当たる節がある「明」の字の付く元号は、「天明」ですね。良き時代、として知られているのではなく、「天明の大飢饉」として知られていますね。そして「明治」はあまりに近い時代の元号ということになります。あれっ、これじゃあ「明」の字は新元号の文字の中に入る余地はないですね。これで「明」の字は削除ですね。

あと「光」なんですがこれが意外に元号に使われていないんですね。むむっ、これは新元号の“光明”が見えてきたかもしれません。むろん、天皇名では登場しています。「光格天皇」「光仁天皇」「光厳天皇」などがそうです。
そしてさらに面白いことにも気が付きました。それは天皇陛下が「光格天皇」の研究をされているということです。櫻井よし子さんが週刊新潮の日本ルネッサンス第740回で述べています。

それによると光格天皇は譲位をされた最後の天皇で、明治維新の機運をもたらしたおひとり、強い意志をもった天皇でいらっしゃったそうです。この度、譲位されて上皇となられる天皇にしてみれば、当然気になる六代前の直系のご先祖でその功績に関心を持つのは至極当然ということになりますね。

そこで、冒頭に書いた新元号の話です。これからの日本に光明をもたらす、という意味も込め、裏理由として天皇が関心を持たれた天皇が光格天皇でいらっしゃった、そう、ここに「光」が出てくるんですね。なんちゃって。本当に外に漏れない、新元号ですからね。一部の人間を除いて誰もわからないのですが、「こんな理由で新元号」と題して、みんなでゲームをやるのも面白いですね。勉強にもなりますし。なにせこじつけが必要ですからね。

31年前、『ナイトライン』というテレビ朝日の報道番組で、この僕が、平成の世になって初めてテレビ朝日で田丸美寿々さんとニュースを伝えたんですね。誰も覚えていない僕の密やかな自慢です。だから何だと言われても、別に何もないんですが。当時、故小渕恵三官房長官が色紙を掲げ確か「元号は平成です」といった光景をよく覚えています。

31年前は、Windowsもスマホもないんですね。だから突然、昭和で言えば64年1月7日に新元号「平成」を発表してもそれほど影響はなかったんですね。現代はそうはいきません。だから4月1日発表、5月1日施行とその間1か月、時間がとってあるんですね。そういう意味でも、天皇が選択された「譲位」はシステムとして合理的で現代にマッチしていると思いますね。

僕は現在64歳ですが、昭和、平成、新元号と3つの元号を生きてなんだか急に年寄りになる気分です。若い時には『三代にわたる元号を生きているんだ、あの人ってすごいね!』って言っっていたんですけどね。

「快活60」の読者の皆さんほとんどがそうですよね。新時代、読者の皆さんともうひと頑張りしますか!

    佐々木 正洋
    佐々木 正洋
    1977年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。16年間担当「夕刊キャッチアップ」の最高視聴率16%は今だ破られず。また、2002年出版の「ちょっとしたコツで誰でも『上手な話し方』が身につく」は、当時現役局アナとして近年初1万部を突破。猪木の闘魂ビンタの元祖。2012年独立。テレビ、ラジオで活躍の他、各種イベントの司会や講演を行い、「雑誌ネット」で記事批評を載せ、駒沢女子大学で講師を務める。インターネット、新聞などで世相を斬る、コラムニストでもある。北九州市観光大使