佐々木正洋のいまさら聞けない一般常識 ベテランアナがやさしく解説

2018.05.08

第21回 50代で見つけた趣味が60代で花咲くことも

わずか860円で8年間も僕を喜ばせ続けていることがあるんです。

「種」明かしと言っても「花」なんですが⁉(笑えないですね…)、今朝4月21日待ちわびていたハイビスカスの花が咲いていたんです。

去年はそれまでで最も早く2月に咲いたのに今年は最も遅い4月にようやく花が開きました。

義父に言わせれば“花芽”を摘んだからだと言います。そう言えば去年、7月だったか、花が咲く時期が終わって、散髪にしばらく行ってない頭のように、好き勝手に枝葉が伸びていたので、今年に備えて、剪定らしきものをした記憶があります。あれが良くなかったんですね。

今年は咲き終わる7月を待って、今度は義父に事前に具体的アドバイスをもらって、切りそろえようと思います。そうでないと未だにどこが花芽になるのか、よくわかっていないのですから。

考えてみれば、8年ほど前、息子がマンションを買って(正確に言うと社会人になって日が浅かった息子にマンションを選んで、頭金をこちらが出したんですね。あまり言うといやらしいですけどね)、当時、石原さんが都知事時代で、すでに豊洲に築地が移転するという話題があって、その話題の割には、ホテルのように洒落ていて買い得なマンションを妻が探してきて買ったのを鮮明に覚えています。

僕が単身でも住みたいと思ったくらいですから、よく覚えています。

余談ですが、官僚は、頭が切れる人ばかりと言われている中で、『記憶にありません』を連発している光景を目にしますが、こんな僕でも覚えているんですから、野党の皆さん、『よっぽど興味がなかったんですね!』くらい言い返してくださいね。あれじゃ、官僚の皆さんが、内心、野党の皆さんに対して“舌を出して”いるのがミエミエですよね。

閑話休題、そのマンションに義理の父を伴って訪ねて行った帰りの道中、マンションのある豊洲の花屋さんで買ったんです。

ふと足が止まって、小鉢に植えられたものと比べるとやや大きめのハイビスカスが目に入ったんですね。

その時、義父に 『どれがいいですかね?』と尋ねたのも覚えています。「つぼみが多くて元気そうなのがいい」と答えてくれたことまで何故か刻まれています。

その時に、当たり前のことしか言わないんだな、と思ったことまでも。でも結局、事実上、義父が選んでくれたハイビスカスが“当たり”でしたから、文句をいうどころか義父には感謝です。

一年経るごとに、愛着がより湧いてくるものなんですね。育ててみるとよくわかります。盛りの頃には、毎日花火のようにいろいろなところから、なんとも愛らしい花が咲くんですね。

しかも、例外を除いて毎日一輪咲いて、夜はしぼむんです。はかないものです。

そんな知識が増えたのも手伝って、こんな、些細なことで人は潤うことも実体験でわかってきました。二転三転しながらも築地が豊洲に移転することも決まり、息子のマンションも価値が少しは上がったかも、などと世俗的なことを考えながら、一週間に一度の水遣りを楽しんでいます。

50代からでも見つけた趣味は、なかなか良いものです、という話でした。

    佐々木 正洋
    佐々木 正洋
    1977年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。16年間担当「夕刊キャッチアップ」の最高視聴率16%は今だ破られず。また、2002年出版の「ちょっとしたコツで誰でも『上手な話し方』が身につく」は、当時現役局アナとして近年初1万部を突破。猪木の闘魂ビンタの元祖。2012年独立。テレビ、ラジオで活躍の他、各種イベントの司会や講演を行い、「雑誌ネット」で記事批評を載せ、駒沢女子大学で講師を務める。インターネット、新聞などで世相を斬る、コラムニストでもある。北九州市観光大使