佐々木正洋のいまさら聞けない一般常識 ベテランアナがやさしく解説

2017.12.11

第7回 2020東京オリンピック・パラリンピック記念特別仕様ナンバープレート(上)

「えーっ、カワイイ」
「ナニ、これ」
「キレイ!」「おぉー」

これ、僕がマイカーに乗って、停車している時に車に向かって外から聞こえてきた言葉、えっ、まさか63歳の僕に向かって発せられた言葉なの⁉

「ちーがーうーだーろーうー!」

車の運転を草刈正雄さんがしていれば別かもしれませんが、ね。
実はまだ巷でほとんどお目にかからない、“2020東京オリンピック・パラリンピック記念特別仕様ナンバープレート”を付けていたからでした。
取り付けた僕自身、ナンバープレートをのぞき込まれるほど、他人の目を引くとは思いませんでした。

オリンピックナンバープレート

ナンバー取り付け料金は東京都が一番安くて交付料金中、板が7,210円、プラス1,000円以上(100円単位で任意)で図柄入りナンバープレートが渡されるんです。

実際にどなたのアイデアか知りませんが、小池百合子都知事の手柄、ッぽく映ります。「排除します」「さらさらありません」以後ガラリと風向きが変わっってしまった、小池都政。7月の都議会選で落選した都議会自民党幹事長だった高木啓氏が3か月半後、自民党の比例東京ブロックとはいえ25位に登載して国政初当選を果たし、まさに人生、塞翁が馬を地で行く形になってしまいました。

小池百合子氏は煮え湯を飲まされた格好になっちゃったんですね。
パフォーマンスの天才のはずが、そのパフォーマンスでずっこけちゃったんですが、僕が知っている実業家の人が以前、こんなことを言っていたのを思いだします。
「佐々木さん、人間ね、自分が得意だと思うもので失敗するんですよ」
ホントそうなっちゃったんですね。話はあとで繋がりますが、突然ふるさと納税の話をします。

ふるさと納税の盛り上がりで東京都は466億円の減収、世田谷区など31億円もの減収で笑っていられない状況なんです。
そこで、このナンバープレート、これ、小池氏は歯牙にもかけていなかったと思いますが、図柄入りナンバープレートは1,000円以上のオリンピック・パラリンピックへの寄付が含まれているんです。

パラリンピックナンバープレート

もう、わかっちゃいましたよね。このナンバープレートにもっと早くから力を入れていたら小池さんへの風当たりはもう少し弱かったかもしれない、なんて思っちゃいました。
小池さんは女性だからスカーフだ、なんだとあの『市松模様』を配したアパレル商品を売りにしていましたが、それと同じ、いやそれ以上にこのナンバープレートを売りにして、東京都のオリンピック・パラリンピックの予算を少しでも増やすのに協力してください、とやった方が賢かったんじゃないかな。

それこそ、小池さんはそういうやり方は趣味じゃないというかもしれませんが、殿方はそういうやり方で寄付を求められると弱いんですよ。モノがクルマ関連ということもあって『よっしゃ、協力してやろう!』てなことになって結構なナンバープレートブームになっていたんじゃないかなぁ。政界のジャンヌダルクよろしく勇ましく立ち上がった彼女に女性支持者は多かったんですが、今回、一気に女性ファンも離れちゃった、としたら、まだ遅くないですから、男性ファンを増やしてみたらどうでしょうか。

実際にナンバープレートを付けた僕がその反応にビックリするほどですから、イケると思いますよ。
そういうことで言うとクルマで商売されていらっしゃる方、タクシー、運送、配送、引っ越しなどの時にこのナンバープレートのデザインが見えたら、間違いなく受けますね。お客さんが増えるかもしれませんね。人はみんな、スペシャル、特別って好きですから。
しかも、この図柄入りナンバープレートを付けているということはそれだけ東京五輪に寄付をしているということですから、お客さんの好印象へ一石二鳥じゃないですか。

調べてみたら1964年の東京オリンピックの時はこういうアイデアはありませんでした、というより、当時は東京タワーだ、新幹線だ、首都高速だ、とスケールの大きい、文明の変革が日本にもたらされた時代でした。今は、とにかく“年金サイズの時代”ですから、これくらいのアイデアが一番喜ばれそうです。猫も杓子も“インスタ映え”が楽しいと言っている時代ですから。どういう風にしたら取りつけられるかは、次回お伝えしますね。意外に簡単だしナンバープレートの交換なんてやったことなかったし(特別な事情が無ければ法律でナンバープレートを交換することは許されていなかったんです)ちょっとだけ面白かったですよ。

    佐々木 正洋
    佐々木 正洋
    1977年アナウンサーとしてテレビ朝日入社。16年間担当「夕刊キャッチアップ」の最高視聴率16%は今だ破られず。また、2002年出版の「ちょっとしたコツで誰でも『上手な話し方』が身につく」は、当時現役局アナとして近年初1万部を突破。猪木の闘魂ビンタの元祖。2012年独立。テレビ、ラジオで活躍の他、各種イベントの司会や講演を行い、「雑誌ネット」で記事批評を載せ、駒沢女子大学で講師を務める。インターネット、新聞などで世相を斬る、コラムニストでもある。北九州市観光大使