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【脳外科医が語るシニアの脳トレ】その①目からウロコの右脳活用法

みなさんは《人生100年時代》という最近流行りのフレーズをご存知でしょうか? 平成という時代も終わりに近づいたいま、先進各国において、人々の寿命は過去とは比べものにならないほどに長くなりました。 そう、まさに《人生100年》と言われてしまうくらいの、空前絶後のご長寿社会を迎えようとしているのです。

人間五十年……、と謳って戦乱の世に散った、あの織田信長さんにも、昨今のスーパー元気なシニアの姿を見せてあげたいくらい。 さあ、どなた様も、『老い先短い我々はなんて後ろ向きなことを言っている場合ではありません。 60代なんてまだまだ若手だろ?』といわれてしまう日も近いかもしれないのです。

そして、そんな空前の高齢化社会である日本において、シニア世代の果たす役割は益々大きなものとなっていくでしょう。 長年の経験で培った技術力や人脈、後任の育成はもちろんのこと、家庭においては共働きの娘夫婦の家事分担、孫のお世話係として期待されるジジババとしての役割などなど……。 「やることが多すぎてボケてる暇もない!」なんていう声も聞こえてきそうです。

ですが、みなさまが若い世代に伝えておくべき、とても大事なことが他にもあります。 それは、シニア世代の〈折れない心〉〈暑苦しい情熱〉〈おせっかいな程の優しさ〉です。 カッコよくいえば、世代を超えて受け継いでいくべき志〉や〈仁〉の心、日本人魂ともいえるでしょう。

誰ですか!? 『そんなもの、老いとともに道端に捨ててきちゃったよ』なんて言ってるのは! 捨ててきたみなさん、大至急拾って来て下さいね。 その〈志〉や〈仁〉の心は、若い世代に伝え遺すためだけに必要なのではありません。

なぜならそれは、みなさんご自身がピンピンコロリするのに必要不可欠なものだそうなのです。 いくら長生きしたって不治の病や寝たきりで苦しむのは嫌、というのが人情というもの。 残りの人生をピンピンと元気に過ごし、召される時はコロリ、と何も苦しまずに召されたい。 誰しもがそう願っているのではないでしょうか。

では、どうやったら”ピンピンコロリ”で大往生!となれるのか。 そこで、〈医は仁術なり〉を地で行く脳外科医、篠浦伸禎先生に、死ぬまで病を近づけないための方法〉を伺ってきました。 篠浦先生は、「もはやこれまで!」と多くの医師が匙を投げた患者を執刀し、数多くの命を救ってこられた、日本が誇る脳外科医です。 巷で〈現代医学界に革命を起こしている現代のブラックジャック〉、といえば篠浦先生のことだと思って間違いないでしょう。

また、篠浦先生は、最先端の西洋医学の知識を持ちながらも、東洋医学的なケアによって〈病を寄せ付けない心の有り様〉に導いてくれる稀有な医師でもあります。 先生曰く、東洋医学には、左脳的な西洋医学にはない右脳的な「仁の心」「志」などの思想が根底にあるとのこと。 右脳的なものを軸に脳に司令を出し、左脳的な西洋医療を使いこなすことで、病気を治せる=結果を出せる、と言うのです。

さて、左脳的、右脳的とはいったいどういったことなのでしょう!? また、日本人が世界に誇る大和魂にこそヒントがあるという、病気を寄せ付けない心の有り様とは? 難しい医学用語を使わずして、医療の真髄を伝えてくれる篠浦先生。 そんなブラックジャック・篠浦先生に”ピンピンコロリ”で天寿を全うする秘訣を、これから数回に渡って取材し、みなさまにお届けしたいと思っております。

さて、少し長めの前フリを致しましたが、これからじっくりと篠浦先生にお話を伺っていきたいと思います。 まずは、右脳、左脳それぞれの不思議な働きと、病気とストレスとの関連性について教えて頂きました。

記者:〈右脳的なものを軸に、左脳的なものを使いこなす〉というお話がありましたが、左脳的、右脳的とは一体どういったことなのでしょうか?

篠浦先生:「簡単にいうと、左脳というのは“理論”。 主に脳の情報処理に関わる部分です。 これに対して、右脳というのは 人や物に対する共感といったものを司っています。
本来は、左脳、右脳がともにバランス良く働くのが一番ですが、現代社会においては、機能性や合理性が重視されがち。 左脳の働きに頼る割合が非常に高いのです。
最近話題のAIを始めとするインターネット・テクノロジーなどは、まさに左脳的といえるでしょう。 これ以外にも、医療の分野をはじめ、働き方など様々な面で左脳的なものが圧倒的に優位に立っています。
面白いことに、左脳的、右脳的、というのは人間にも当てはめられます。 歴史上の人物を例に挙げるとするなら、大久保利通は左脳優位タイプ、西郷隆盛は右脳優位タイプなどなど、明確に分けられるのです。
細かく分けていくと、左脳三次元、右脳二次元など、さらに細分化も出来ます。 わかりやすくいえば、左脳優位タイプは合理主義者、右脳優位タイプは義理人情の人、といったところでしょうか。
社会においても、近年は特に、感情やコミュニケーションよりも合理性を追求する傾向にあります。 左脳優位タイプの人が多く見られるようになってきたのも当然の流れでしょう」

記者:たしかに現代の成功者といわれる方は、左脳的発想の方が多いですね。 昔はコミュニケーションひとつにしても〈営業先には必ず足を運ぶ〉やら〈ご両親に取り次いでもらうのを覚悟で恋人に電話する〉のが王道。 今やアプリ経由でツルッと会話して好きなタイミングで返信して……。 なんというか、より合理的なコミュニケーションがビジネスでも恋愛でも主流になってきている気がします。

篠浦先生:「そう、多くの方が合理性優先、何でもコスパで考える、というふうになってきていますよね。 実は、そのような社会の在り方そのものが、まさにストレス社会の原因となっているのです。 そういった左脳優位の社会では、感情や情緒、思いやりの心など、右脳的なものが疎かになりがち。 ですが本来は、この右脳的な精神こそ、日本人が特に優れている部分なのです。 まさに、世界に誇るべき大和魂ともいえるでしょう。 ところが、こうした情動の部分を捨て、合理性を最優先させることで、心を置き去りにせざるを得ない状況が続いてしまう。 その結果、多くの人が過剰なストレスに晒され、心が追い詰められてしまっています。 これでは鬱病やメンタル疾患が増えるのも当たり前です」

記者:鬱やパニック障害などは、大きな社会問題にもなっていますよね。 メンタル疾患だけではなく、ストレスは万病のもと、とはよく言われますが、やはりそういったことはあるのでしょうか?

篠浦先生:「もちろんです。 いわゆる心の病気に限らず、脳梗塞や認知症などの脳の病気、それにガンなども同じ。 根本的な病の原因はストレスだと、私は思っています。 人は、過度なストレスがかかると、自律神経系がうまく機能しなくなります。 同時に、血管が緊張・収縮し、とても血流が悪くなります。 脳の血管が詰まれば脳梗塞になるし、破裂すればくも膜下出血となる。 また、血流低下によって、脳内のモニタリング機能を持つ部分が萎縮すると、認知症発症の原因にもなるのです。 それからガンに罹る人というのも、ものすごく血流が悪くなっている人がほとんど。 おなかをさわると、カチカチに固まってしまっている。 ああ、これはマズいな、というのはすぐわかりますよ」

記者:おなかがカチカチに!? 腹筋以外の原因で固くなるのは嫌ですね……。 最近ストレスを感じる事が多い、そしてなんだか身体の具合も悪い気がする。そんなときはどういったケアをすればよいのでしょうか?

篠浦先生:「兎にも角にも、左脳的な合理性ばかりが肥大して、感情が蔑ろになってしまっているのが問題だと自覚しましょう。 ですが、まだ病気になっていない段階ならば、打つ手はあるのです。 日常的に東洋医学的なケアをうまく取り入れ、病を寄せ付けない心の有り様を持つこと。これは非常に“右脳的”な療法といえます。 忍び寄る病魔につけ入る隙きを与えず、はね退けることが出来るでしょう」

記者:日常に取り入れる東洋医学的ケア! ぜひ、具体的な方法を教えていただきたいです!

篠浦先生:鬱症状にも効果のあるオススメのマッサージがあるので、次回詳しくお伝えしましょう。ぜひ取り入れてみてくださいね」

人間、生きていれば多少嫌なことや、緊張感を感じる場面はあるものです。 けれど、それを肥やしにし、試練として乗り越えるには、「志」や「信念」を持ち、右脳を活性化することが必要だと篠浦先生は説きます。 すべての病はストレスが導いている。 ならば、生きる情熱を持ち、前向きな波動を放ちながら、残りの人生を明るく快活に生きていこうではありませんか。

取材/「快活60」記者:打矢 麻理子